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摂州水江村シリーズ

茶器好きの下剋上〜名物を手に入れるためには手段を選んでいられません〜

作者:ゴロリ
最新エピソード掲載日:2026/08/01
名物のためなら、主家も、天下も利用する。
土くれ一つに、城ひとつの値をつける戦国一の数寄者——松永久秀。
その天下取りの元手は、一人の少年から買った「未来」であった。

【あらすじ】
天文九年(一五四〇年)、摂津。三好長慶の一祐筆にすぎぬ松永久秀の前に、奇妙な少年が現れる。水江朔。前世の記憶を持ち、これから五十年の歴史と、失われた技術のすべてを識る者。

朔は、その知識を「売る」と持ちかけた。初め二十点、月に一点。品書きは無料、値を決めるのは朔、買うか買わぬかを決めるのは久秀。——互いの首に、縄を掛け合う商いである。

こうして、梟雄の「買い物」が始まった。銀の絞りよう、眠れる鉱脈、飢饉の底と明け、名物の在処、そして己が死にざままで。久秀は一点ずつ数えながら、雌伏の底から天下の階《きざはし》を昇ってゆく。狙うはただ一つ、土くれに城の値がつく、茶の湯の名物である。

「作り話のほうが、面白いではないか」

後の世に「爆弾正」と嗤われ、将軍殺し・大仏焼きの大悪人とされた男。だがその実像は——理を愛し、欲を数え、ただ美しいものにだけ焦がれた、一人の商人であった。

雌伏、飛躍、権威、運命、孤影、そして伝説。信貴山。名物・平蜘蛛を抱くその日まで駆け抜ける、下剋上の物語。

——これは、その男が生涯を賭けて行った、たった一つの「買い物」の物語である。

【ご案内】
・史実("梟雄"松永久秀=実は有能な忠臣、という近年の研究)を踏まえた歴史改変ものです。
・官位名で呼ぶと、「細川右京太夫」が3人も居て理由がわからなくなるので、忌み名呼びをしています。時期的に、三好長慶などはこの時期の名前は「利長」「範長」と名乗っていましたが、頻繁に名前が変わると混乱するので、出家してから名前が変わった人や、偏諱で名前が変わった人などは除いて、なるべく解りやすい名前を選択して表記します。(ブレがあったらすみません)
・前作『摂州水江村始末』の続編ですが、本作から読み始めても支障なくお楽しみいただけます。
第一章 買う知恵
第1話「狡兎の商い」
2026/07/22 21:50
第2話「己が末路」
2026/07/23 00:00
第4話(前)「主の目」
2026/07/23 02:10
第4話(後)「主の目」
2026/07/23 02:10
第5話(前)「品書きの夜」
2026/07/23 02:11
第5話(後)「品書きの夜」
2026/07/23 02:11
第6話(前)「貸米の談判」
2026/07/23 02:12
第6話(後)「貸米の談判」
2026/07/23 02:09
第8話(前)「妻」
2026/07/24 00:10
第8話(後)「妻」
2026/07/24 08:10
第9話(一)「片目の軍師」
2026/07/24 16:10
第9話(二)「片目の軍師」
2026/07/25 00:10
第9話(三)「片目の軍師」
2026/07/25 08:10
第9話(四)「片目の軍師」
2026/07/25 14:29
第10話(一)「若鷹の在処」
2026/07/25 16:00
第10話(二)「若鷹の在処」
2026/07/25 18:10
第13話(一)「山の品書き」
2026/07/28 00:10
第13話(二)「山の品書き」
2026/07/28 08:10
第13話(三)「山の品書き」
2026/07/28 12:10
第14話「山師の学問」(一)
2026/07/29 00:10
第15話(一)「西宮の煙」
2026/07/30 00:10
第17話(一)「中島」
2026/08/01 00:10
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