世界の終りまで君と

　公爵家令嬢のエリザベスが自分が乙女ゲーの将来の悪役令嬢ポジであることを知ったのは六歳の頃。断罪追放イベントを回避しようと精一杯がんばるものの、ストーリーの強制力には逆らいきれず、抵抗もむなしくメイン攻略者の王太子に求婚されて、断ったら性格最悪の隣国の王子に嫁がせられる――つまり断れない！　
　結局悪役令嬢にされるしかないのかと苦い気持ちで迎えた婚約式の晩、エリザベスにとっては何よりも誰よりも大事なパートナーである使い魔が攫われた。そして「王太子との婚約を破棄して嫁に来い。使い魔はお前の身代わりだ」って――なんと『魔王』にまで求婚された！？　
　攫われた大事な使い魔を自由にするためにはストーリー通り追放されて魔王の嫁になるのが一番。悪役令嬢になる覚悟を決め、断罪イベントもしっかりこなして、ほぼ身一つで飛び込んだ辺境の領地でエリザベスを待ち受けていたのは、なんと魔王じゃなくて乙女ゲーキャラとは思えないほど恋愛下手な一番最後の超訳アリ攻略対象者――しかもその人は七歳からずっと自分の隣にいたあの使い魔だって――！？
　とにかく、目指すのはいつだって愛され穏やかのんびりライフ！　エリザベスの奮闘は続く！

感想、評価、頂けましたらとても嬉しいです。
誤字報告もありがとうございます。とても助かってます！