イスファターナ戦記

イスファターナ皇国執務官ナフカ=グリュネール。彼には誰にも言えない秘密がある。

後世に伝えられる記録には『イスファターナの影の宰相ともいえる異彩の天才』、『麗人と人々は呼び、宮殿の華のような存在であった』、『歴史への造形は深く、歴史家のような一面もあった』など讃えられる言葉は数多に存在する。

その一方で、彼については不明とされることも多い。
執務官である彼以外の側面を後世の我々はまだ知ることができない。しかし、歴史に記されない彼の人生は、まさに壮絶な運命と数多の出会いと共にあった。

秋の深まる山中、大陸が見渡せるその場所で彼のすべてが終わるとき、ナフカはこの物語のはじまりとなった言葉を口にした。

「俺は、何者であるか」と

－イスファターナ戦記－
これは三国が生き抜くために覇を争い、人々の心に根付いた過去の恨みと戦い、後の世へと平和への思いを紡いだ記録。そしてナフカが己に課してきた問いの答えを導くまでの物語である。

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