前世１２回分の記憶を持つ男～底辺冒険者は１３人分の知識と技能で『草取り名人』から成り上がる

不肖の父親の下、冒険者になるしかなかった凡庸な少年チェスは、師に救われ何とか底辺冒険者として生きていた。しかし、低レベル、スキル無し、加護無しのチェスは、いつも薬草採取の仕事ばかりで、３０歳を過ぎても『草取り名人』と呼ばれていた。
ある日、父親の債務を押し付けられ、債権回収に来た輩に殺されかけたチェスは巻き込んでしまった獣人の少女を助けるために前世の記憶を呼び起こした。
チェスは、１２人分のスキル、人生経験、知識を基に、夢見ていた一人前の冒険者を目指す。

人類最高レベルのポテンシャルを獲得した男が、平凡な日常を護るために働き、厄介ごとに巻き込まれたり、お節介で問題に首を突っ込んでいく。

辺境に住まう隣人たちは知らない。
あの薬草採取が上手い『草取り名人』が世界では『便利屋』と呼ばれる一流冒険者になっていることを。