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灰銀の戦乙女は、制服を知らない

最新エピソード掲載日:2026/06/11
十五歳の少女、リゼ・グレイスは、戦場で“灰銀の戦乙女”と呼ばれた元傭兵だった。

幼い頃から剣を握り、命令と危険判断だけで生きてきた彼女に与えられた新たな任務は、王立学園で一人の少年を護衛すること。

護衛対象の名は、アルト・レインフォード。
左手首に銀環の痕を持つ、王宮に追われる謎多き少年だった。

制服、授業、昼食、友達、学園祭。
リゼにとって未知のものばかりの学園生活の中で、彼女は少しずつ知っていく。

守ることは、命令に従うことだけではない。
そばにいることも、相手の意思を聞くことも、剣を抜かないことも、守ることなのだと。

だが、アルトの銀環に秘められた白鐘の謎、敗戦国の姫エリアナの来訪、そして王宮が隠してきた戦後接収資料の存在が、リゼの過去を揺さぶり始める。

英雄譚として語られた“灰銀の戦乙女”の戦功。
その裏には、消された地名、奪われた手帳、白布を抱えた名もなき子ども、そして鳴らされなかった鐘の記憶が眠っていた。

これは、戦場で英雄と呼ばれた少女が、王宮の剣ではなく、ひとりの生徒として、自分の意思で未来を選び直す物語。
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