表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灰銀の戦乙女は、制服を知らない  作者: 最後に残った形


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/167

第1章 第9話:首席候補は退かない


 翌朝、リゼはいつもより早く目を覚ました。


 いや、正確には、目を覚ましたというより、浅い眠りから完全に意識を浮上させた。


 窓の外はまだ薄暗い。夜と朝の境目のような青い光が、中庭の石畳をぼんやりと照らしている。遠くで鳥が一羽鳴き、寮のどこかで水を使う音が聞こえた。


 女子第一寮は、まだ半分眠っている。


 けれど、リゼの意識はすでに完全に起きていた。


 窓。


 異常なし。


 扉。


 施錠状態、維持。


 机。


 脅迫文、隠匿位置に変化なし。


 ミリア。


 呼吸、安定。


 昨夜は交代制の見張りをした。


 前半はミリア。


 後半はリゼ。


 ミリアは自分なりに真面目に見張りをしていた。途中で眠りかけながらも、見張り表に確認時刻を書き込んでいた。文字は後半になるほど少し乱れていたが、それでも任務を放棄しなかった。


 任務。


 リゼはその言葉を頭の中で修正する。


 ミリアにとって、あれは任務ではない。


 約束。


 あるいは、協力。


 もしくは、心配。


 分類はまだ定まらない。


 リゼはベッドから起き上がり、音を立てずに床へ足を下ろした。


 今日は剣術基礎の授業がある。


 問題の日だった。


 魔術適性検査よりも、ある意味では厄介かもしれない。


 魔術については、苦手であることを示せばよい。魔術回路の異常は危険だが、「過去の事故」としてある程度隠せる。


 しかし剣術は違う。


 リゼにとって剣は、隠すべき本質に近い。


 立ち方。


 視線。


 呼吸。


 間合い。


 反射。


 それらは訓練で身につけたものではなく、戦場で生き残るために体へ刻み込まれたものだ。


 初心者のふりをするのは簡単ではない。


 むしろ、下手に隠そうとすれば、余計に目立つ。


 昨日、カイ・ロックハートはそれを見抜きかけていた。


 あの少年は厄介だ。


 真っ直ぐすぎる。


 そして、剣に対する嗅覚が鋭い。


 敵意ではない。


 悪意でもない。


 ただ、強いものを見つけると、そこへ向かって一直線に進む。


 そういう人間は戦場では早死にする。


 だが、学園では注目され、友人を作り、周囲を巻き込んでいくのだろう。


 リゼにとっては、どちらにしても危険だった。


「……起きてるの?」


 ベッドから声がした。


 ミリアが薄く目を開けていた。


「おはようございます」


「おはよう……あなた、また私より先に起きてる」


「交代後、休息は取りました」


「それ、寝たとは言わないわ」


「定義によります」


「定義ではなく、生活習慣の問題よ」


 ミリアは眠そうに体を起こし、髪を押さえた。


 昨日より少しだけ寝不足の顔をしている。それでも、目の下に強い疲れが残っているわけではない。交代制は最低限機能したらしい。


 彼女は机の上に置かれた見張り表を見て、少しだけ満足そうにした。


「異常なし?」


「はい」


「よかった」


 ミリアは小さく息を吐く。


 それから、リゼを見た。


「今日は剣術基礎ね」


「はい」


「顔が少し硬いわ」


「問題が予想されます」


「ロックハートさん?」


「はい」


 ミリアはすぐに理解した。


「昨日から、あなたに興味津々だったものね」


「不利益です」


「でも、剣術科では避けられないでしょう」


「はい」


「あなた、どのくらい隠すつもり?」


 リゼは少し考えた。


「標準よりやや上程度です」


「それ、あなたの基準で?」


「はい」


「駄目な予感がするわ」


「なぜですか」


「あなたの“標準”は信用できないから」


 リゼは沈黙した。


 否定しきれなかった。


 彼女の標準は、戦場の標準だ。


 敵の攻撃を避ける。


 急所を守る。


 一撃で無力化する。


 死角を取る。


 倒れた相手が再び立たないようにする。


 それらは、学園の模擬戦では過剰なのだろう。


「では、どうすればいいですか」


 リゼが尋ねると、ミリアは少し驚いた顔をした。


「私に聞くの?」


「あなたは学園での自然な振る舞いに詳しいです」


「剣術は詳しくないわよ」


「自然さについてです」


「そうね……」


 ミリアは髪を手櫛で整えながら考え込む。


「まず、勝ちすぎないこと」


「はい」


「でも、わざと負けるのも不自然よね」


「はい」


「なら、苦戦して見せる?」


「苦戦」


「相手の攻撃に驚く。少し遅れて避ける。防御に回る。そうすれば強すぎるとは思われにくいのではなくて?」


「遅れて避けると、当たります」


「当たらない程度に」


「調整が難しいです」


「でしょうね……」


 ミリアはため息をついた。


「あと、急所を狙わない」


「模擬戦では通常、急所を避けます」


「あなたの場合、確認しておきたいの」


「はい」


「相手を投げ飛ばさない」


「条件によります」


「条件なし」


「はい」


「関節を極めない」


「はい」


「意識を刈り取らない」


「はい」


「殺気を出さない」


 リゼは一瞬止まった。


「出していません」


「時々出ているわ」


「いつですか」


「旧校舎の話をしている時とか、セレスティア先生を見た時とか、脅迫文を見た時とか」


「それは殺気ではなく警戒です」


「普通の人には区別がつかないの」


「そうですか」


 ミリアは真剣な顔で言った。


「剣術の授業では、戦わないこと。競技をすること。訓練をすること。相手は敵ではなく同級生。いい?」


 リゼはその言葉を頭の中で繰り返した。


 相手は敵ではなく同級生。


 競技。


 訓練。


 戦闘ではない。


「了解しました」


「返事は?」


「はい」


「よろしい」


 ミリアは満足そうに頷いた。


 朝食を終えた後、一年C組の生徒たちは剣術訓練場へ向かった。


 空はよく晴れていた。


 昨日の不穏な雲は消え、日差しが校舎の白い壁に反射している。中庭では上級生らしき者たちが魔術の準備運動をしており、食堂棟の前では新入生たちが授業の話で盛り上がっていた。


 学園は、日常へ戻ろうとしている。


 祝福魔術の事故も、旧校舎の不審者も、脅迫文も、表面上は存在しない。


 けれど、リゼの意識から消えることはなかった。


 アルト・レインフォードは列の少し前を歩いている。


 右肩の包帯は制服の下に隠されているが、動きにはまだわずかなぎこちなさがある。痛みを庇っている。だが、彼は周囲に悟られないように自然な歩幅を保っていた。


 リゼはそれを観察する。


 痛みへの耐性。


 隠す癖。


 危険に慣れた態度。


 やはり、普通の奨学生ではない。


 アルトが振り返った。


 目が合う。


 彼は軽く笑った。


 リゼは少しだけ頷く。


「また生存確認?」


 隣でミリアが小声で言った。


「はい」


「せめて挨拶と言いなさい」


「挨拶です」


「よろしい」


 その時、背後から明るい声が飛んできた。


「グレイス!」


 カイだった。


 彼は剣術科の生徒数人と一緒に歩いていた。背が高く、声が大きく、表情が明るいせいで、どこにいても目立つ。


 リゼは振り返らないふりをしたかった。


 だが、明らかに自分を呼んでいる。


「何ですか」


「今日、組み手やるらしいぞ!」


「知っています」


「楽しみだな!」


「楽しみではありません」


「またそれか」


 カイはリゼの横に並んできた。


 ミリアが少し距離を取る。


「昨日言ったよな。手合わせしようぜって」


「断りました」


「でも授業なら断れないだろ」


「組み合わせは教師が決めます」


「なら、先生に頼む」


「やめてください」


「なんでそこまで嫌がるんだ?」


「目立つからです」


「剣術科に入って目立ちたくないって、変なやつだな」


「本日一回目です」


「何が?」


「変なやつ、という評価です」


 カイは一瞬ぽかんとして、それから笑った。


「数えてるのかよ」


「はい」


「なら今日中に十回くらい増やしてやる」


「不要です」


 ミリアが小声で呟いた。


「相性が悪いのか良いのか、わからないわね」


「悪いです」


 リゼは即答した。


 カイは聞こえていたのか、さらに笑った。


「いいな、お前。ますます戦ってみたくなった」


「推奨しません」


「それも昨日聞いた」


「重要です」


「なら、なおさらだ」


 会話が通じない。


 リゼはそう判断した。


 剣術訓練場は、学園の南西にある広い砂地だった。


 周囲を低い石壁で囲み、一部には観覧席が設けられている。隣には武具庫があり、訓練用の木剣、革鎧、盾、槍、短棒などが整然と並んでいた。床の砂はよく均されている。転倒時の衝撃を和らげるためだろう。


 リゼは訓練場へ足を踏み入れた瞬間、地面の感触を確認した。


 柔らかい。


 踏み込みが沈む。


 滑りにくいが、足を取られやすい。


 雨天時は泥になり、動きが鈍る可能性がある。


 観覧席の影は死角。


 武具庫は緊急時の武器供給地点。


 出入口は二つ。


 教師用の控え室が一つ。


 高所からの狙撃地点は少ないが、魔術なら別。


「リゼさん」


 ミリアが隣で言う。


「今、授業ではなく戦場として見たでしょう」


「訓練場です」


「顔が違うわ」


「改善します」


「本当にお願いね」


 訓練場には、すでに剣術科の教師が待っていた。


 年配の男性で、がっしりした体つき。短く刈った灰色の髪に、鋭い目。左頬に古い傷がある。腰には刃引きされた訓練剣。立ち方からして、実戦経験がある。


 教師は生徒たちが並ぶのを待ち、低い声で言った。


「剣術基礎を担当する、ガルド・ハインツだ」


 声に無駄がない。


 リゼはすぐに姿勢を正した。


 軍の教官に近い空気。


 ただし、殺気はない。


 ガルド教師は生徒たちを見回す。


「ここでは、剣の振り方だけを教えるつもりはない。剣を持つ者が、何をしてはいけないかも教える」


 生徒たちの表情が引き締まる。


 カイだけが期待に満ちた目をしている。


「剣は道具だ。守るためにも、殺すためにも使える。貴族の飾りにも、騎士の誇りにも、兵士の仕事道具にもなる。だが、ここは学園だ。お前たちが今日持つのは訓練用の木剣であり、相手は敵ではない。同級生だ」


 リゼはミリアに朝言われた言葉を思い出した。


 相手は敵ではなく同級生。


 同じ。


 重要事項らしい。


「初回の今日は、基本姿勢と簡単な打ち込み、そして力量確認のための軽い組み手を行う。勝敗を競うものではない。相手の力を知り、自分の力を知るためのものだ。勘違いするな」


 ガルド教師の視線が、一瞬カイへ向いた。


 カイは胸を張った。


 勘違いする可能性が高いと見られている。


 リゼはそう判断した。


 生徒たちは武具庫から木剣を受け取った。


 リゼも一本取る。


 重さ。


 軽い。


 長さ。


 標準的。


 重心はやや先寄り。


 品質は悪くない。だが、実戦用ではない。打撃用。急所に入れば十分危険だが、刃はない。


 刃がない。


 そのことが、少しだけ手に違和感を残した。


 彼女は無意識に柄を握り直す。


 その瞬間、ガルド教師の視線がこちらへ向いた。


 見られた。


 リゼはすぐに力を抜く。


 遅い。


 教師の目には、今の握りが届いている。


 戦場で剣を握る者の手。


 ガルド教師は何も言わなかったが、リゼを記憶したようだった。


 まずは基本姿勢。


 教師の指示に従って、生徒たちは足を開き、木剣を構える。


 初心者の多くは肩に力が入り、剣先がぶれる。剣術経験者はそれなりに整っているが、家ごとの癖がある。貴族の剣、騎士家の剣、兵士家系の剣、競技剣術。それぞれ違う。


 リゼは迷った。


 どの程度崩すか。


 完全な初心者の構えは不自然。剣術科で入学した以上、最低限はできるはず。


 かといって、普段の構えを取れば目立つ。


 彼女は自分の構えから、いくつかの要素を抜いた。


 重心を少し高く。


 剣先をわずかに甘く。


 右足への荷重を強める。


 左手の締めを緩める。


 これで、地方騎士家で基礎を習った程度に見えるはずだった。


 はずだった。


「グレイス」


 ガルド教師の声が飛んだ。


 リゼは内心で失敗を悟る。


「はい」


「構えを作りすぎだ。肩の力を抜け」


「はい」


 作りすぎ。


 見抜かれた。


 周囲の生徒がちらりとリゼを見る。


 カイは嬉しそうに笑っている。


 ミリアは観覧側から心配そうに見ていた。魔術科や基礎教養科の生徒も、初回は見学を兼ねて参加している。ミリアは剣術の実技には加わらないが、授業の記録と基本護身術説明のために訓練場にいる。


 リゼは肩の力を抜いた。


 抜きすぎると、今度は本来の自然な構えに近づいてしまう。


 調整が難しい。


 打ち込み練習では、さらに問題が出た。


 ガルド教師が号令をかけ、生徒たちは一斉に木剣を振る。


「一!」


 振り下ろす。


「二!」


 戻す。


「三!」


 踏み込む。


 周囲の生徒たちは、力加減や足運びにばらつきがある。


 リゼは遅れて振ろうとした。


 だが、号令に反応して体が先に動く。


 振り下ろしが速すぎる。


 音が違う。


 空気を切る音が、周囲よりも鋭くなった。


 リゼは次の動作でわざと速度を落とした。


 すると今度は、不自然な間ができる。


 ガルド教師がまたこちらを見る。


 カイも見る。


 アルトは観覧側で、静かにリゼを見ていた。


 痛む肩を庇いながらも、その視線は逃さない。


 見られている。


 非常にやりにくい。


「次、二人組で打ち込みを受ける」


 ガルド教師が言った。


「経験者は初心者に合わせろ。力を見せびらかす場ではない。木剣でも当たり所が悪ければ骨が折れる。いいな」


 生徒たちは二人組を作り始めた。


 リゼは、できれば目立たない相手と組みたかった。


 だが。


「グレイス!」


 カイが当然のように近づいてくる。


「組もうぜ」


「断ります」


「授業だぞ」


「教師が組を決める可能性があります」


「先生!」


 カイが手を上げた。


 リゼは止める暇がなかった。


「俺、グレイスと組んでもいいですか!」


 ガルド教師がこちらを見る。


 リゼは無表情を保つ。


 内心では、非常に好ましくない。


 ガルド教師は数秒考えた。


 そして言った。


「最初は別だ。ロックハート、お前はダリルと組め。グレイスは……セイン、相手をしろ」


 助かった。


 リゼはそう思った。


 セインと呼ばれた少年は、細身の剣術科生徒だった。地方騎士家の三男らしい。基礎はできているが、まだ実戦的ではない。性格も大人しそうで、リゼにとっては調整しやすい相手だった。


「よろしく、グレイスさん」


「よろしくお願いします」


 まずは防御側。


 セインが木剣を振り下ろし、リゼが受ける。


 力は弱くないが、素直すぎる。


 軌道が見えすぎる。


 リゼは普通に受ければよかった。


 だが、体が勝手に最適な角度で受け流そうとする。


 木剣が触れた瞬間、セインの剣の力を逃がし、相手の重心を崩す位置へ自分の剣が滑る。


 まずい。


 リゼは寸前で止めた。


 結果、動きが半端になった。


 セインの木剣がリゼの肩に軽く当たる。


「あっ、ごめん!」


「問題ありません」


 痛みはない。


 だが、周囲から見れば、リゼが受け損ねたように見える。


 成功。


 そう思った。


 しかし、ガルド教師の目は細くなっていた。


 カイもこちらを見ている。


 なぜ。


 理由はすぐにわかった。


 受け損ねる直前、リゼの剣は完全にセインの重心を崩せる位置に入っていた。


 見える者には、見えた。


 失敗。


 次は攻撃側。


 リゼは木剣を振る。


 ゆっくり。


 浅く。


 威力を殺す。


 だが、遅くしすぎると初心者の動きになる。


 剣術科として不自然。


 少しだけ速度を上げる。


 セインが受ける。


 彼の木剣に衝撃が伝わる。


 リゼは手加減した。


 かなり。


 それでも、セインの腕が少し沈んだ。


「重っ……」


 セインが小さく呟いた。


 リゼはすぐに剣を引く。


「すみません」


「いや、大丈夫。グレイスさん、力あるね」


「剣の重さです」


「いや、同じ木剣だけど」


 周囲の数人がこちらを見る。


 また目立った。


 リゼは心の中で修正する。


 さらに威力を落とす。


 だが、威力を落とすと軌道が不自然になる。


 自然な弱さ。


 難易度が高い。


 何度か組み手を繰り返すうち、リゼはわざと反応を遅らせ、わざと力を逃がしすぎ、わざと踏み込みを浅くした。


 その結果、初心者よりも不自然になった。


 ガルド教師が歩いてくる。


「グレイス」


「はい」


「お前は何をしている」


 訓練場が少し静かになる。


 リゼは答えを探した。


「基礎練習です」


「違う」


 ガルド教師の声は低い。


「お前は自分の動きを殺している。なぜだ」


 周囲の視線が集まる。


 カイの目が輝く。


 アルトは真剣な顔になる。


 ミリアは少し青ざめる。


 リゼは答えた。


「相手に合わせています」


「合わせることと、殺すことは違う」


「はい」


「本来の動きを見せろ」


 最悪に近い指示だった。


「授業の目的は基礎確認です」


「だからだ」


 ガルド教師はリゼを見据える。


「お前の基礎がわからん。隠すな」


 リゼは黙った。


 隠すな。


 それはできない。


 任務上、正体を隠す必要がある。


 だが、ここで拒否すればさらに目立つ。


 ガルド教師は木剣を一本取った。


「俺が相手をする。軽く打ってこい」


 訓練場に緊張が走った。


 教師相手。


 リゼは内心で判断する。


 相手は実戦経験者。


 力量は高い。


 この相手なら多少本来の動きを出しても、教師の技量として受け流してくれる可能性がある。


 ただし、出しすぎれば終わる。


「はい」


 リゼは木剣を構えた。


 ガルド教師も構える。


 周囲の生徒たちは下がる。


 ミリアが胸元で手を握っている。


 アルトはリゼの足元を見ている。


 カイは期待で今にも前へ出そうな顔をしている。


 リゼは呼吸を整えた。


 相手は敵ではない。


 教師。


 訓練。


 殺さない。


 急所を狙わない。


 意識を刈らない。


 競技。


 リゼは踏み込んだ。


 速度は抑えた。


 だが、遅すぎない。


 木剣を右上から振る。


 ガルド教師が受ける。


 木剣同士がぶつかった瞬間、リゼは力を逃がし、角度を変え、二撃目へ移ろうとした。


 体が勝手に動く。


 肩。


 脇腹。


 膝。


 喉。


 狙える場所が、一瞬でいくつも見えた。


 見えてしまう。


 リゼはそのすべてを殺した。


 代わりに、剣を引いて距離を取る。


 ガルド教師の目が鋭くなる。


「続けろ」


 二撃目。


 今度は突き。


 ただし、喉ではなく胸元の中心を外す。


 ガルド教師が半歩下がり、剣を払う。


 払いに合わせて、相手の手首を取れる。


 取らない。


 足を払える。


 払わない。


 懐へ入れる。


 入らない。


 リゼは選択肢をすべて捨て続けた。


 それが逆に、不自然な空白を生む。


 ガルド教師は数合受けた後、剣を止めた。


「十分だ」


 リゼも剣を下げる。


 訓練場は静かだった。


 生徒たちは、何を見たのか判断できない顔をしている。


 派手な打ち合いではなかった。


 リゼは教師を圧倒したわけでも、華麗な技を見せたわけでもない。


 ただ、何かをしなかった。


 見える者には、その“しなかった何か”が見えたはずだ。


 カイには見えた。


 彼の顔から笑みが消えている。


 興奮ではなく、真剣な表情。


 アルトも見ていた。


 彼は剣術家ではないはずだが、リゼの不自然な停止に気づいたらしい。


 ミリアは、リゼの目を見ていた。


 心配そうに。


 ガルド教師は低く言った。


「グレイス。お前は剣を習ったというより、剣で生き残った者の動きをする」


 リゼの内側で、警戒が跳ねる。


 ガルド教師は続ける。


「だが、ここではそのままでは駄目だ。相手を倒すための剣と、相手を育てるための剣は違う」


「はい」


「お前はまず、力を隠すのではなく、制御することを覚えろ」


 制御。


 それは、手加減とは違うのだろう。


 リゼは頷いた。


「はい」


「今後、俺の指示なしに組み手で不用意な動きをするな」


「はい」


「それから」


 ガルド教師の目が少しだけ柔らかくなった。


「ここでは、誰もお前を殺しに来ない。少なくとも、訓練場ではな」


 その言葉は、リゼの胸の奥に微かに引っかかった。


 訓練場では。


 教師は何をどこまで知っているのか。


 リゼは答えた。


「承知しました」


「返事は、はい、だ」


「はい」


 ガルド教師は授業を再開した。


 だが、空気は明らかに変わっていた。


 リゼに向けられる視線が増えた。


 興味。


 警戒。


 困惑。


 そして、カイの視線。


 彼は完全にリゼを捉えていた。


 逃がさない、と言いたげな目だった。


 その後の練習は、教師の管理下で行われた。


 リゼはセインとの組み手を続けたが、ガルド教師が時折見ていたため、むしろ動きやすかった。教師の求める範囲内で、力を抑える。手加減ではなく、制御。相手の攻撃を受け、崩しすぎず、痛めず、学びになる程度に返す。


 難しい。


 敵を倒すより難しい。


 セインは何度か首を傾げた。


「グレイスさん、さっきからすごくやりやすい……というか、やりにくいというか」


「どちらですか」


「わからない。打ち込めるんだけど、全部見られてる感じがする」


「気のせいです」


「そうかなあ」


 気のせいではない。


 だが、言えない。


 授業の終盤、ガルド教師は希望者による短い模擬組み手を行うと言った。


「勝敗ではなく、現時点の力量を見る。無理はするな」


 数名が手を上げた。


 当然、カイも手を上げる。


「先生! 俺、グレイスと」


「駄目だ」


 ガルド教師が即答した。


 カイが目を丸くする。


「なんでですか!」


「お前は今、勝負をしたがっている。力量確認ではない」


「でも」


「駄目だ」


 カイは不満そうだったが、教師の圧に押されて引いた。


 代わりに、カイは別の剣術科生徒と組むことになった。


 その模擬戦は、カイの強さを示す場になった。


 彼は速い。


 力もある。


 何より、迷いがない。


 真正面から踏み込み、相手の防御を崩し、木剣を寸前で止める。荒いが、勢いと基礎がある。戦場では危ういが、競技や訓練では非常に強い。


 周囲から歓声が上がる。


「すごい!」


「ロックハート君、強い!」


「さすが軍人家系」


 カイは木剣を肩に担ぎ、照れくさそうに笑った。


 リゼはそれを見ていた。


 正面戦闘能力は高い。


 しかし、横からの攻撃に弱い。踏み込みが大きすぎる。勝ち筋を急ぐ。相手が逃げると追いすぎる。罠に誘導しやすい。


 戦場基準で欠点を数えてしまう。


 だが、同級生として見れば、彼は優秀な剣術科生徒なのだろう。


 カイは模擬戦を終えると、まっすぐリゼの方へ来た。


 汗を額に浮かべ、息を弾ませている。


 だが目は生き生きしていた。


「グレイス」


「何ですか」


「見てたか」


「はい」


「どうだった」


「強いです」


 リゼは正直に言った。


 カイの顔がぱっと明るくなる。


「本当か!」


「はい」


「お前に言われると嬉しいな」


「ただし、踏み込みが大きいです。追撃時に右側面が空きます。相手が誘導型の場合、三手目で崩されます」


 カイの笑顔が止まった。


 周囲で聞いていた数人も固まる。


 ミリアが遠くで顔を覆った。


 リゼは言いすぎたと気づいた。


 だが、カイは怒らなかった。


 むしろ、今までで一番真剣な顔になった。


「……今の、一回見ただけでわかったのか」


「はい」


「じゃあ、どう直せばいい」


 リゼは少し戸惑った。


 カイの声に、反発がない。


 本気で聞いている。


「踏み込んだ後、右足に重心を残しすぎです。剣を振り切った後に肩が開きます。相手の受けを崩した時点で勝ったと判断する癖があります。そこで一呼吸置けば、次の攻撃に対応できます」


 カイは黙って聞いていた。


「なるほど」


 彼は自分の足元を見る。


 その場で数回、踏み込みを試す。


「こうか?」


「近いですが、上体が先に動いています」


「こう?」


「今度は遅いです」


「難しいな」


「はい」


 カイは顔を上げ、笑った。


「やっぱり、お前すごいな」


「私は」


「強くない、はもうなしだ」


 カイの声には、先ほどまでの軽さがなかった。


「お前、剣を見る目がある。動きもある。さっき先生との打ち合いで、何度も何かを止めてた」


 リゼは沈黙する。


「俺には全部はわからなかった。でも、わかったこともある」


 カイが一歩近づく。


「今、お前は俺を倒せる」


 周囲の空気が固まった。


 リゼはカイを見る。


 真っ直ぐな目。


 挑発ではない。


 確認でもない。


 確信。


「買いかぶりです」


「違う」


「授業中です」


「関係ない」


「関係あります」


 カイは木剣を握る手に力を込めた。


「俺は、灰銀の戦乙女に憧れてる」


 リゼの呼吸が、一瞬止まりかけた。


 ミリアがこちらを見る。


 アルトも反応した。


 カイは続ける。


「戦場で誰よりも速く、誰よりも強く、仲間を救った英雄だ。俺はそういう強さに憧れて剣を始めた。だから、強いやつを見つけたら、ちゃんと向き合いたい」


 リゼは、表情を動かさなかった。


 内側だけが冷えていく。


 灰銀の戦乙女。


 またその名。


 カイの目には、憧れがある。


 純粋で、眩しいほどの憧れ。


 その憧れの対象が目の前にいるとも知らずに。


 そして、その英雄譚がどれほど血と嘘で塗られているかも知らずに。


「だから、いつか俺と本気で戦ってくれ」


 カイは言った。


 リゼの手が、木剣の柄を握ったまま静止する。


 本気。


 本気で戦う。


 それは、相手を殺すか、少なくとも再起不能にすることだ。


 リゼにとって、本気とはそういう意味だった。


「推奨しません」


 彼女は低く答えた。


「またそれか」


「本気を出せば、訓練では済みません」


 カイの目が細くなる。


「それ、本気で言ってるのか」


「はい」


「なら、なおさら見てみたい」


「あなたは理解していません」


「何を」


 リゼは言いかけて、止めた。


 戦場を。


 殺すことを。


 英雄と呼ばれることの意味を。


 人が壊れる音を。


 剣が肉に入る感触を。


 理解していない。


 だが、それを言う資格が自分にあるのか。


 カイはまだ知らない。


 知らないからこそ、真っ直ぐでいられる。


 それを壊す必要は、今はない。


「何でもありません」


 リゼは言った。


 カイは納得していない。


 だが、ガルド教師の声が飛んだ。


「そこまでだ。ロックハート、グレイス。授業中に勝手に火花を散らすな」


「はい!」


 カイは返事だけは元気だった。


 リゼも答える。


「はい」


 授業はそこで終了となった。


 木剣を返却し、生徒たちは訓練場を出る準備をする。


 周囲の視線はまだリゼに向いていた。


 特に剣術科の生徒たち。


 ガルド教師との短いやり取り。


 カイへの助言。


 本気を出せば訓練では済まないという言葉。


 目立った。


 大きく。


 失敗。


 リゼはそう判断した。


 ミリアが近づいてくる。


「リゼさん」


「はい」


「今日の目標、覚えている?」


「目立たないことです」


「結果は?」


「失敗です」


「自己評価は正しいわね」


 ミリアはため息をついた。


 だが、怒ってはいなかった。


 心配している顔だった。


「大丈夫?」


「はい」


「カイさんが灰銀の戦乙女の話をした時、少し顔が変わったわ」


 リゼは黙った。


 ミリアは声を落とす。


「それも、言えないこと?」


「はい」


「わかった」


 彼女はそれ以上聞かなかった。


 その代わり、少しだけリゼの前に立つ。


 カイや周囲の視線から、リゼを遮るように。


 それは護衛の動きとしては不十分だった。


 位置も甘い。


 相手との距離も近すぎる。


 だが、意図はわかった。


 ミリアは、リゼを隠そうとしている。


 守ろうとしている。


 リゼはそれを不思議に思った。


 自分が誰かに守られる側に立つことに、まだ慣れなかった。


 訓練場を出る前、ガルド教師がリゼを呼び止めた。


「グレイス」


「はい」


「お前は、放課後に少し残れ」


 周囲がざわめく。


 ミリアの表情が硬くなる。


 リゼは頷いた。


「はい」


「叱るわけではない。今後の訓練方針を話すだけだ」


「承知しました」


「返事」


「はい」


 ガルド教師はそれだけ言って、他の生徒への指示に戻った。


 ミリアが小声で言う。


「私も待つわ」


「不要です」


「待つわ」


「危険は低いです」


「待つわ」


「……はい」


 会話は短く終わった。


 放課後、リゼは訓練場の端でガルド教師と向かい合った。


 ミリアは少し離れた観覧席にいる。アルトも、なぜか残っていた。右肩の怪我があるため剣術授業には参加していなかったが、見学者として授業を見ていたらしい。


 そしてカイも残ろうとしたが、ガルド教師に追い払われた。


「ロックハート、お前は走り込み三周してから寮に戻れ」


「なんで俺だけ!」


「余計な闘志を燃やした罰だ」


「はい!」


 なぜか嬉しそうに走っていった。


 リゼには理解できない。


 ガルド教師は木剣を持たず、腕を組んでリゼを見た。


「単刀直入に聞く。お前、どこで剣を覚えた」


「地方の騎士家です」


「嘘ではないのだろうな。だが、それだけではない」


 リゼは黙る。


「お前の動きには、試合の癖がない。道場剣術の癖も薄い。最初から相手の無力化を考えている」


「……」


「急所を見る。関節を見る。相手の足を見る。武器を落とさせるより、立てなくする位置を見ている」


 ガルド教師の目は鋭い。


 隠しきれない。


「ここは学園だ。俺はお前の過去を無理に暴くつもりはない。だが、授業中に相手を壊されては困る」


「壊しません」


「その自信が危ない」


 リゼは目を上げた。


 ガルド教師は静かに言う。


「自分は制御できると思っている者ほど、ふとした瞬間に本来の癖が出る。今日、お前は何度か止めた。よく止めたとも言える。だが、止めなければどうなっていた?」


 答えは明確だった。


 セインは転倒。


 手首を痛める。


 カイなら肩か膝を壊す。


 ガルド教師相手でも、急所に入っていた可能性がある。


 リゼは答えた。


「相手が負傷していました」


「わかっているならいい」


 ガルド教師は少しだけ表情を緩めた。


「お前には別の基礎を教える」


「別の基礎」


「人を殺さないための剣だ」


 リゼは言葉に詰まった。


 人を殺さないための剣。


 守るための剣とは聞いたことがある。


 敵を倒すための剣。


 生き残るための剣。


 命令を果たすための剣。


 だが、人を殺さないための剣。


 それは、リゼの中にないものだった。


「必要ですか」


 彼女は尋ねた。


 ガルド教師は即答した。


「この学園で生きるなら必要だ」


 この学園で生きる。


 戦場で生きるのとは違う。


 リゼは静かに頷いた。


「お願いします」


 ガルド教師は少しだけ意外そうな顔をした。


 そして、低く笑った。


「素直だな」


「必要と判断しました」


「そうか」


 彼は訓練場の砂を足でならした。


「まず、相手の攻撃を受ける時に、次の無力化まで考えるな。受けて、終わる。それだけを覚えろ」


「受けて、終わる」


「そうだ。戦場では甘い考えだろうが、学園では必要だ」


「はい」


「明日から、授業後に少し残れ。俺が見る」


「よいのですか」


「放っておく方が危ない」


「はい」


 ガルド教師はリゼを見た。


「それと、ロックハートには気をつけろ」


「危険人物ですか」


「別の意味でな」


 ガルド教師は苦笑した。


「あいつは真っ直ぐだ。真っ直ぐすぎる。強いものに惹かれるし、自分もそこへ行けると信じている。悪いやつではないが、お前の事情を知らずに踏み込む」


「はい」


「突き放すだけでは、余計に追ってくるぞ」


 すでにその兆候はある。


「どうすれば」


「適度に相手をして、適度に負かせ」


「負かすと目立ちます」


「負かし方を覚えろ。壊すのではなく、納得させる」


「難しいです」


「だから学ぶんだ」


 学ぶ。


 学園。


 リゼは少しだけ、その言葉の意味を考えた。


 自分はここへ護衛任務のために来た。


 学生になるためではない。


 だが、学園にいる以上、何かを学ばなければならないのかもしれない。


 人を殺さない剣。


 友達になる条件。


 個人情報。


 ありがとうの返し方。


 普通の食事。


 寝ること。


 どれも、戦場では教わらなかった。


 ガルド教師との話が終わる頃、カイは走り込みを終えて訓練場の端で倒れ込んでいた。


 ミリアは呆れた顔でそれを見ている。


 アルトは少し笑っていた。


 リゼが戻ると、ミリアがすぐに立ち上がった。


「大丈夫だった?」


「はい」


「何を言われたの?」


「人を殺さないための剣を学ぶことになりました」


 ミリアは一瞬、言葉を失った。


 アルトも静かにリゼを見る。


「それは……」


 ミリアは何かを言いかけて、やめた。


 代わりに、穏やかに言う。


「良い先生なのね」


「はい」


 リゼは短く答えた。


 カイが地面に寝転がったまま叫ぶ。


「グレイス!」


「何ですか」


「いつか絶対、本気で戦ってくれ!」


「推奨しません」


「知ってる!」


「なら、なぜ」


「それでもだ!」


 会話が通じない。


 だが、リゼはもう少しだけ別の見方をしていた。


 カイは危険だ。


 目立つ。


 踏み込んでくる。


 英雄に憧れている。


 だが、悪意はない。


 そして、剣に対して真剣だ。


 それは、無視するには少し難しいものだった。


 夕方の訓練場には、柔らかな風が吹いていた。


 砂の上に、いくつもの足跡が残っている。


 生徒たちの練習の跡。


 戦場の足跡とは違う。


 逃げた跡でも、追った跡でも、血に濡れた跡でもない。


 学ぶために踏んだ跡。


 リゼはそれを見下ろした。


 その時、観覧席の影から視線を感じた。


 振り返る。


 誰もいない。


 だが、石段の上に、小さな黒い繊維が落ちていた。


 風に揺れ、すぐに石の隙間へ滑り込む。


 リゼの警戒が一瞬で戻る。


 敵は見ていた。


 訓練場での動きも。


 カイとのやり取りも。


 ガルド教師との会話も、どこまで聞かれていたかわからない。


 リゼは周囲を確認する。


 ミリア。


 アルト。


 カイ。


 ガルド教師。


 全員、まだ訓練場にいる。


 敵は姿を見せない。


 リゼは石段へ近づき、黒い繊維を拾った。


 指先に挟む。


 旧校舎。


 講堂。


 女子寮。


 そして訓練場。


 黒い外套の影は、学園のあちこちに広がっている。


 ミリアが気づいて近づく。


「それ……」


「同じものです」


 ミリアの顔色が変わる。


 アルトもこちらへ歩いてきた。


「何かあったの?」


 リゼはすぐには答えない。


 彼の右肩。


 まだ包帯。


 狙われた少年。


 護衛対象。


 目を離すな。


 次は外さない。


 脅迫文の文字が、頭の中で蘇る。


 カイが少し離れた場所から声を上げる。


「どうした?」


 彼はまだ何も知らない。


 灰銀の戦乙女に憧れ、強い相手を求め、訓練場の勝負に胸を躍らせている。


 この学園に本物の殺意が入り込んでいることを、知らない。


 リゼは黒い繊維を握り潰さないように、そっと紙に包んだ。


 そして、静かに言った。


「監視されています」


 ミリアの息が止まる。


 アルトの目が細くなる。


 カイの顔から笑みが消える。


 風が吹き、訓練場の砂が小さく舞った。


 夕陽は赤く、まるで遠い戦場の空のようだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ