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涙を売られた令嬢は、血も涙もない皇帝に溺愛される

最新エピソード掲載日:2026/10/14
涙を流すたび、その雫が高価な魔石へと変わる令嬢――リシェル。

けれど、その力は彼女に幸福をもたらさなかった。

家族にとって、リシェルは愛すべき「娘」ではない。

泣かせれば、いくらでも富を生み出す――ただの道具だった。

暗い地下牢に閉じ込められ、今日も涙を求められる日々。

そんなリシェルの前に、ある日、一人の男が現れる。

「……やっと見つけた」

帝国中から恐れられる若き皇帝、アルフレッド。

反逆者には容赦なく、敵には慈悲すら与えない。
人々から《血も涙もない皇帝》と呼ばれる男だった。

リシェルは思う。

今度は、この人が自分の涙を欲しがっているのだ、と。

ところが――。

「泣く必要はない」

与えられたのは、柔らかなベッド。
温かな食事。
美しいドレス。

そして、何よりも理解できなかったのは――何ひとつ見返りを求められないこと。

優しくされればされるほど、リシェルは怖くなる。

だって彼女は、知らない。

何かをもらったら、何も返さなくていいことを。

泣きたくなければ、泣かなくていいことを。

「嫌」と言っても、誰にも傷つけられないことを。

そして――誰かに大切にされることを。

「血も涙もない皇帝」は、なぜ彼女だけをこれほど大切にするのか。

なぜ、何も求めようとしないのか。

これは、涙に値段をつけられて生きてきた令嬢が、
不器用すぎる皇帝に大切にされながら、

少しずつ「自分のために生きること」を知っていく物語。

※この作品は「アルファポリス」でも同時投稿しています。
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