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ティカルの奴隷は定時で帰りたい

作者:吉川すずめ
最新エピソード掲載日:2026/11/05
過労死は、異世界への転職でした――ただし、配属先は生贄の祭壇でした。

二十連勤の末、午前三時のオフィスで過労死した限界OL・真夜(24)。
「来世は絶対に、定時で帰れる会社に就職するんだ」
そう願ったはずが、目覚めた場所は古代マヤ、ティカル王国のピラミッドの頂上。全裸で押さえつけられ、心臓を抉り出される寸前だった。

ステータスなし。魔法なし。チートなし。
あるのは、社畜として染みついた根性と現代の雑学、そして大学時代の黒歴史――紫外線で光る蛍光インクのタトゥーだけ。

それが神の徴と誤認され、命は助かった。だが身分は最下層の奴隷「シャク(泥)」。
配属先は、都市の排水路のドブさらい。

……のはずが。
日没で終業(完全定時退勤)。食住つき。人間関係のストレス、ゼロ。
「奴隷労働? いいえ、究極のホワイト職場です」
彼女は狂喜した。

ドブさらいから始まる都市のインフラ整備、未来の歴史を知る者だけができる干ばつの「先読み」、国家同士の戦争回避。
やがて彼女は「先読みの聖女」と呼ばれ、若き王ヤシュ・バラムの隣に立つようになる。

だが、彼女だけが知っている。
この文明には「滅亡」という確定した未来が待っていることを――。

社畜根性とスコップ一本で、滅びるはずだった文明を書き換える。
笑えて、本気の、異世界転職録。

◇第一部で物語は完結しています。第二部では、その後のシャクとティカルの行く先を描いています。
第1部 異世界で生きるということ / 第 1 章 異世界転生、初手・全裸。からの奴隷落ち
第二章 私たちの「業務提携」
第三章 泥の果ての直轄採用! 本社への左遷
第四章 泥の奴隷、本社へ
第五章 王宮の窓際族
第六章 「先読みの聖女」
第七章 尊厳の代償は国家の陥落
第八章 第一次宗教戦争
第九章 生きるためのデスマーチ
第十章 うれしみだな
第十一章 最終決戦――世界史への宣戦布告
第52話 赤い豆
2026/08/16 22:11
第2部 神話とももに生きるということ
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