きみが死なない、その朝まで
最新エピソード掲載日:2026/03/22
魔王と勇者は、何度でも出会う。
それは運命などではない。世界が繰り返されているからだ。繰り返すたびに魔王は死に、勇者は次の周回へと進んでいく。誰もそのことを知らない。世界の誰一人として、気づいていない。
――ただ一人、魔王を除いて。
何千回もの記憶を抱えたまま、魔王ヴェルは今周回も目を覚ます。また始まった、と思う。今回も何も言わずに終わるつもりだった。
そこへ現れた勇者は言った。
「私は貴方を殺さない」
何千回の記憶の中に、その言葉はなかった。
なぜそんなことを望むのか、理由を言わない。でもその目は、何かを決意している者の目をしていた。
二人の間にある秘密が、少しずつ、形を変えていく。王国軍が迫り、魔王の城が戦場になっても、二人はまだ、本当のことを言えずにいる。
言えなかった言葉が世界を壊した。言えなかった言葉のまま、世界は何千回も終わった。
それでも、終わらせたくない朝が、来ようとしていた。
「何千回も世界が終わった。でもお前だけは、終わらせたくない」
それは運命などではない。世界が繰り返されているからだ。繰り返すたびに魔王は死に、勇者は次の周回へと進んでいく。誰もそのことを知らない。世界の誰一人として、気づいていない。
――ただ一人、魔王を除いて。
何千回もの記憶を抱えたまま、魔王ヴェルは今周回も目を覚ます。また始まった、と思う。今回も何も言わずに終わるつもりだった。
そこへ現れた勇者は言った。
「私は貴方を殺さない」
何千回の記憶の中に、その言葉はなかった。
なぜそんなことを望むのか、理由を言わない。でもその目は、何かを決意している者の目をしていた。
二人の間にある秘密が、少しずつ、形を変えていく。王国軍が迫り、魔王の城が戦場になっても、二人はまだ、本当のことを言えずにいる。
言えなかった言葉が世界を壊した。言えなかった言葉のまま、世界は何千回も終わった。
それでも、終わらせたくない朝が、来ようとしていた。
「何千回も世界が終わった。でもお前だけは、終わらせたくない」
序章
0-1『赤い空』
2026/03/20 08:10
第一章
1-1『黄金の刻』
2026/03/20 09:10
1-2『黄金の刻』
2026/03/20 10:10
1-3『黄金の刻』
2026/03/20 11:10
第二章
2-1『再演規定』
2026/03/21 08:10
2-2『再演規定』
2026/03/21 09:10
2-3『再演規定』
2026/03/21 10:10
2-4『再演規定』
2026/03/21 11:10
2-5『再演規定』
2026/03/21 12:10
第三章
3-1『循環』
2026/03/22 08:10
3-2『循環』
2026/03/22 09:10
3-3『循環』
2026/03/22 10:10
3-4『循環』
2026/03/22 11:10
3-5『循環』
2026/03/22 12:10
3-6『循環』
2026/03/22 13:10
3-7『循環』
2026/03/22 14:10
3-8『循環』
2026/03/22 15:10