やっ血魔(ちま)え、ドラキュラさま！！

ヤパン大陸には、隣国の罪人の処刑を一手に担うギルティ王国という国があった。
ギルティ王国には罪人を確実に裁く処刑人部隊が存在する。その中で最強の処刑人として崇められていたのがドラキュラであった。
ドラキュラはどんな罪人も押さえつける力、そして吸血という特殊能力を持っていた。大陸には魔法使い、召喚士、特殊能力使い、特異体質、様々な人間が存在する。ドラキュラは人の血を吸うことで対象の力を自分のものにすることができた。
罪人を裁きながら己の力へと変え、日々パワーアップしていくドラキュラは、気がつけば他の追随を許さぬ実力を手にしていた。

しかしその反面、ドラキュラには感情がなかった。処刑する辛さもなければ、喜ぶこともなく、笑顔になることもない。

そんなドラキュラはある日、とある特殊能力を持った罪人の処刑を担当することになる。
いつものように吸血で罪人の能力を我がモノにしようとした時、それは起きた。
なんと罪人の特殊能力の影響で感情が呼び起こされたのである。
それと同時に、自分がなぜ感情を無くしていたのかも知ることになる。
さらには、その罪人が濡れ衣を着せられていたことも知る。
罪人の無実を証明するために動き始めたドラキュラは、やがて自分の過去にも精通する真実へと足を踏み入れていくことになる。

側近であり処刑人の卵でもあるニニと共に、ドラキュラは行く先々で見えてくる歪んだ正義に首を突っ込みまくっては大活劇を繰り広げる、初体験ばかりのドラキュラの旅、どうぞご堪能あれ！！