この転生に抗議します！

「絶対に神に抗議してやる」ある所にそう心に誓った男がいた。

ある日、不可思議な誘拐事件に首を突っ込んだ春瀬蒼弥は呆気なく命を落とした。しかし運命のイタズラか、死後の世界で蒼弥はある神の目に止まってしまった。
神からの願いは「転生後の世界で悪者を倒せ」そのただ1つ。
その代わりにと、神に望んだチート能力や境遇。しかし、いざ転生してみれば何一つ無い。そこにあったのは、世界から忌み嫌われた闇属性適正者という事実だけ。

さて、そんな彼が転生したのは、近世ヨーロッパ風の街並みが綺麗な国、ラインアース王国。しかし、そんな国も滅亡の1歩を辿らない事は無いのです……
剣と魔法の世界？ いえいえ、そんな事ありません。目覚しく発展する世界の裏で密かに進む、終焉計画とは一体何なのでしょう。
仲間との繋がりや、国家間の信頼。悲劇を呼ぶ戦争。そして、それら全てに通ずる2人の神の思惑。深い闇の中で蠢く悪意と、世界が隠した真意を読み解き、己自身ないし大切な物を守る為に、戦い続けなければいけないのです。

これはある男の壮絶な半生を綴った、正しく奇譚である。


この作品は、『カクヨム』にも掲載しています