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戻らない日常2「ただいま」の消えたホーム』

作者:リンダ
最新エピソード掲載日:2026/10/24
『戻らない日常2 「ただいま」の消えたホーム』あらすじ

横浜市港南区で暮らす斉藤家は、大手自動車メーカー「イモト」の開発責任者である父・勝、大手商社「栄商事」で営業を担当する母・杏子、小学六年生の乃亜、小学四年生の貴教の四人家族。乃亜は委員会活動と少年バスケットボールチーム「港ブルーサンダース」に励み、持ち前のギャグ体質で学校でも人気者になっていく。貴教も少年野球チーム「横浜リトルファイヤーズ」へ入団し、強肩を生かした外野手として歩み始める。家族は毎週「フライデー爆笑ラジオカフェ」を楽しみ、日常の失敗談を「爆笑通信」へ投稿しては、四人で笑い合っていた。

一方、職を失った責任を社会や他人へ押しつける三上達也は、楽しそうに暮らす人々へ一方的な憎悪を募らせ、川崎駅での無差別殺傷事件を計画していた。ある金曜日の夕方、仕事を終えた杏子は、川崎駅から家族へ「いま川崎。これから帰るね」とメッセージを送る。しかし、京浜東北線ホームで突然刃物を振るった三上に襲われ、搬送先の病院で38歳の生涯を閉じる。

「誰でもよかった」という三上の言葉に、勝は「杏子は誰でもいい人間ではない。乃亜と貴教の母親で、俺の妻だ」と怒りをあらわにする。警察は防犯カメラの映像をつなぎ、逃走した三上を逮捕するが、明るく賑やかだった斉藤家から笑い声は消える。乃亜はバスケットボールから離れ、貴教も野球のボールを投げられなくなり、勝は慣れない家事と仕事の間で追い詰められていく。

刑事裁判で三上には無期懲役、民事裁判でも高額の損害賠償が命じられる。しかし、どのような判決も杏子の命を取り戻すことはできない。勝、乃亜、貴教は学校や職場、チームの仲間、被害者支援員に支えられ、少しずつ立ち上がっていく。乃亜は再びコートへ戻り、貴教も外野から力強い返球を見せ、勝も人の命を守る自動車開発へ復帰する。

やがて三人は事件現場を訪れ、杏子へ花を手向ける。母の料理を再現しようとして失敗した夜、三人の食卓に久しぶりの笑い声が戻る。笑うことは、杏子を忘れることではない。杏子が残した言葉や笑顔は、今も三人の日々を静かに支えていた。以前と同じ四人の日常には戻れなくても、杏子と生きた時間を胸に、三人は新しい「ただいま」のある暮らしへ歩き始める。
四月の朝
2026/09/23 15:35
雨の港南台駅
2026/09/27 09:56
貴教、初打席
2026/09/28 08:14
ライトへ走れ
2026/10/01 05:56
いつもの帰り道
2026/10/03 21:45
帰らない『ただいま』
2026/10/06 07:46 (改)
お母さんとのお別れ
2026/10/06 21:20 (改)
三人分の朝
2026/10/07 07:27
お母さんの手帳
2026/10/09 22:53
大きくなったら
2026/10/10 09:10
最後の足取り
2026/10/11 17:05
判決の日
2026/10/14 13:05
桜の下の入学式
2026/10/16 22:38
あとがき
2026/10/24 04:58
人物相関図
2026/10/24 13:11
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