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何度やり直しても君と別れる

作者:gratin
最終エピソード掲載日:2026/10/26
オンラインゲームで偶然出会った湊と凪。

複数人の会話にうまく入れずにいた凪へ、湊は何気なく話を振った。彼にとってはただ、それが自然だっただけだ。けれど凪は、その一貫した優しさに惹かれていった。

やがて二人は、夜が明けるまで話すようになる。

くだらない冗談も、科学も、哲学も、何の説明もなく同じ速度で行き来できた。沈黙さえ心地よかった。湊にとって凪は、誰かといるのに、一人でいるときと同じくらい楽でいられる初めての人だった。

だからこそ、彼女の言葉と行動の小さなずれを、見過ごそうとした。

昨日の約束が今日には別の意味になり、問いただせば「そんなつもりじゃなかった」と返ってくる。

凪は嘘をついているつもりがない。

けれど湊は、少しずつ彼女の言葉を信じられなくなっていく。

好きだった。
離れたくなかった。
それでも別れた。

正しい選択をしたはずだった。

けれど別れたあと、湊は知る。

失ったのは凪だけではない。

彼女の前でだけ、何も削らず、何も言い換えずにいられた自分自身もまた、あの恋と一緒に失っていたのだと。

もし何度でも最初からやり直せるとしても、きっとまた彼女を好きになる。

そして、何度でも同じように別れる。

これは、忘れられない人の物語ではない。

愛していることと、ともに生きていけることが同じではないと知った、そのあとの物語。
出会い
1-1 聞こえてる?
2026/09/09 11:53 (改)
1-2 四人目
2026/09/10 11:00 (改)
1-4 話題の速度
2026/09/12 11:00
1-5 公平な人
2026/09/13 11:00
凪からの接近
2-1 暇?
2026/09/14 11:00
2-4 寝るまで
2026/09/17 11:00
恋愛成立・最盛期
3-2 頭のギア
2026/09/21 11:00
3-6 助手席
2026/09/25 11:00
3-9 グラスの中
2026/09/28 11:00
3-11 続きから
2026/09/30 11:00
3-12 別々のこと
2026/10/01 11:00
3-14 沈黙の音量
2026/10/03 11:00
3-15 未来形
2026/10/04 11:00
3-16 好きの定義
2026/10/05 11:00
近づいた暮らし
4-1 小さな丸
2026/10/08 11:00
4-3 届くもの
2026/10/10 11:00
4-4 桜の下で
2026/10/11 11:00
4-5 近くに住む
2026/10/12 11:00
4-6 窓辺の手
2026/10/13 11:00
ほどけない問い
5-1 終電
2026/10/16 11:00
5-3 お祝い
2026/10/18 11:00
5-4 帰る時間
2026/10/19 10:00
5-5 消えた文章
2026/10/20 10:00
5-6 食べ直す夜
2026/10/21 10:00
お詫びとお礼
2026/10/26 10:00
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