↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
PR

中ボス悪役貴族に転生したので、予定通り王国を奪います ~悪役をやめると死ぬ誓約なので、征服という名目で人類を救います~

作者:Jint
最新エピソード掲載日:2026/11/04
 心臓に、契約が刻まれていた。

 前世の俺は、災害復興NPOの職員だった。泥を掻き、物資を運び、制度の壁に殴られ続けて――過労で死んだ。
 転生先は、やり込んだRPG『レガリア・オブ・ルーン』の中ボス。王国の奪取を企む悪役貴族「簒奪公ヴァイス」。原作では中盤の山場で勇者に討たれ、一族郎党が連座処刑される、絵に描いたような悪の中間管理職だ。

 この世界の人類は、周期的に土地ごと呑まれる災厄「蝕」に見舞われている。勇者は各地の蝕を鎮めるために今日も駆け回っている。立派なことだ。心から応援したい。

 だが俺は、原作の裏設定を知っている。

 王家が代々執り行う「鎮めの儀」の正体――あれは蝕を鎮める儀式じゃない。王都に来るはずの蝕を、辺境へ「逸らす」装置だ。勇者の奮闘は永遠に終わらない対症療法で、五年後、逸らされた蝕は俺の領地を呑む。根本解決の方法はただひとつ。王座を奪い、玉座の間の儀式核を叩き壊すこと。

 つまり――王国簒奪。原作のヴァイスの目的、まさかの大正解だった。

 問題は、俺の心臓に刻まれた「簒奪の誓約」だ。王座への野心を公言し続けなければ死ぬ。おまけに、自分の行動を「善意」と説明した瞬間、心臓が締まる。

 だから俺は、被災地を救うときもこう言うしかない。

 「この村は俺が征服した! 復興させるのは、将来搾り取るためだ!」

 勇者に回復薬を送るときも、こうだ。

 「お前を殺すのは俺だ。それまで勝手に死ぬな」

 違う、そうじゃない。そうじゃないんだが、そうとしか言えないんだ。

 切り札の魔人化は、使うたびに体の一部を持っていかれる。抉れた場所には、俺の「壊れ方」を世界で一番愛でている錬金術師が、嬉々として義肢を接いでくる。

 これは、善人になれない男が、悪役の口上だけで人類を救ってみせる物語である。
第1部:心臓の契約
第6話:簒奪宣言
2026/10/17 07:50
第2部:征服のお知らせ
第9話:蝕の氾濫
2026/10/18 07:20
第3部:忠誠なき軍団
第4部:左腕の値段
第21話:開戦
2026/10/23 07:00
第22話:兵糧の戦
2026/10/23 07:10
第23話:噂の戦
2026/10/24 07:00
第24話:破れ
2026/10/24 07:10
第28話:前倒し
2026/10/26 07:10
第5部:勇者との果たし合い
第6部:声なき簒奪
第38話:王都の顔
2026/10/31 07:10
第40話:罠
2026/11/01 07:10
第44話:進路変更
2026/11/03 07:10
第7部:玉座への行軍
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。