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クール系女騎士の適性魔法が『火』でも『水』でもなく『妹属性』だった場合

作者:辺理可付加
最新エピソード掲載日:2026/04/30
 腕っぷし最強の女騎士団長、フューガ・ミュラー。
 しかし彼女には致命的弱点があった。

 ここは騎士ともなれば魔法が使えて当然の世界。
 しかしフューガはせいぜい干し肉を炙るのが
 精一杯レベルの魔法しか扱えないのだ。



 それにより、同僚から軽んじられる日々を送っていたある日。


『アンタさん、いいモノを持っとるね?』


 フューガは休暇で訪れた街にて、怪しい老婆に絡まれる。
 彼女によって、人生二度目の魔力鑑定を受けるフューガ。
 なんとその結果は、

『妹属性』

 の魔法に適性がある、というものだった。
 火属性でも水属性でもなく、である。



 言っている意味が分からない、そもそも使い道ないだろ
 と難色を示すフューガだが、『妹属性』魔法とは


『相手に自分を溺愛している妹レベルで大切な存在と思わせ、
 なんでも言うことを聞かせる』


 という世にも恐ろしい洗脳魔法だったのだ。


 しかし、その凶悪な性能の代償か。
『妹属性』魔法は彼女自身にも、

『ある絶望的な発動条件』

 を強いるものでもあった。



 このままでは生き恥案件がすぎる。
 妹属性魔法のために心がどうにかなってしまう。
 フューガは自身の尊厳を守るため、

『魔法と縁のない世界への脱出』

 つまり

『いち早く出世し、前線を離れる』

 ことを決意する。


 しかしそのためには今以上の手柄を立てる必要がある。

 騎士である彼女は否応なく戦場と、
 なぜか自身の妹属性魔法に翻弄されるのであった。



 これは一人のクールな女騎士が

『出世すのが先か、心が崩壊するのが先か』

 血を吐きながら続ける悲しいマラソンの軌跡である。





※『カクヨム』『ノベルアップ+』にも投稿しております。
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