おとぎ話の先は
最新エピソード掲載日:2026/06/12
この世界は、三日後には分かれる。
それは本来、喜ぶべきことなのだろう。
リラ・マーレンは川辺の石に腰を下ろしたまま、そのことを考えていた。ペンを持っていたが、紙には何も書けていなかった。言葉が、来なかった。正確には——来ているのに、降ろせなかった。
あの時、紛れ込んだこの世界。
最初は戸惑いだけがあった。見たことのない装甲の少年が空から落ちてきて、見たことのない艦隊が空に浮かんで、千年生きた魔法使いが隣を歩いていた。おとぎ話が現実になったと思った。なったのではなく、おとぎ話と現実が文字通り混ざり合っていたのだと、後から知った。
今はもう、これが当たり前だった。
それは本来、喜ぶべきことなのだろう。
リラ・マーレンは川辺の石に腰を下ろしたまま、そのことを考えていた。ペンを持っていたが、紙には何も書けていなかった。言葉が、来なかった。正確には——来ているのに、降ろせなかった。
あの時、紛れ込んだこの世界。
最初は戸惑いだけがあった。見たことのない装甲の少年が空から落ちてきて、見たことのない艦隊が空に浮かんで、千年生きた魔法使いが隣を歩いていた。おとぎ話が現実になったと思った。なったのではなく、おとぎ話と現実が文字通り混ざり合っていたのだと、後から知った。
今はもう、これが当たり前だった。