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少女漫画みたいな恋に、人間牧場を混ぜるな

作者:白瀬余白
最終エピソード掲載日:2026/07/08
この国には、少子化対策のための「次世代育成センター」がある。

優秀な平民女性を選び、上層階級の子どもを産ませる場所。
選ばれることは名誉とされ、家族には補償が与えられる。
なかでも国立センターを修了した女性は、一代限りの特権階級となる。

ただし、本人に拒否権はない。

国立センターを出た日向千鶴、二十三歳。
彼女は補償金で買った田舎の白い家に、一人で暮らしていた。

その庭を秘密基地にしていた十一歳の夏樹は、千鶴が焼く菓子と、自分のためだけに用意された炭酸飲料に惹かれ、白い家へ通うようになる。

長い年月が過ぎ、成長した夏樹は千鶴に告げる。

「好きです」

千鶴は、困ったように笑った。

「あなたが好きだと言ってくれた私は、ここで暮らすために覚えた私です」

そして彼女は、白い制服を着ていた頃の話を始める。

身分の違う青年と恋をしたこと。
初めてのキスを明日に残したこと。
幸せな声で「またね」と別れたその夜、国立センターへの収監を告げられたことを。

少女漫画のように始まった恋を、人間牧場が奪っていく。

これは、国家に人生を選ばれ続けた女性が、最後に自分の意思で扉を開くまでの物語。

※制度による生殖管理、出産、親子の別離を扱います。
(他サイトでも並行投稿済み)
第1話白い家
2026/06/13 22:12
第3話白い制服
2026/06/14 22:10
第4話同じ重さ
2026/06/15 22:10
第5話またね
2026/06/16 22:10
第6話選ばれた朝
2026/06/17 22:10
第7話配慮
2026/06/18 22:10
第8話順調
2026/06/19 22:10
第9話日向さん
2026/06/20 22:10
第11話三人で
2026/06/22 22:10
第12話またね
2026/06/23 22:10
第13話午後五時
2026/06/24 22:10
第17話四人分
2026/06/28 22:10
第19話ただいま
2026/06/30 22:10
第20話少しずつ
2026/07/01 22:10
第21話木陰
2026/07/02 18:20
第22話灯り
2026/07/02 22:15
第23話横顔
2026/07/03 01:17
第24話名前のあと
2026/07/03 18:16
第25話いつもの顔
2026/07/03 22:10
第26話返事
2026/07/04 00:14
第27話選んだこと
2026/07/04 18:26
第28話三ヶ月
2026/07/04 22:10
第29話夕暮れ
2026/07/05 00:22
第30話朝
2026/07/05 18:27
第31話家
2026/07/05 22:10
第32話ひまわり
2026/07/06 00:10
第33話言えない
2026/07/06 18:30
第34話残った瓶
2026/07/06 22:20
第38話開ける
2026/07/08 00:30
第39話朝食
2026/07/08 00:30
最終話白い家
2026/07/08 00:30
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