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「茶なんて、誰が淹れても同じでしょう」と婚約破棄された私、辺境で一杯だけ淹れています 〜何も味がしないという辺境伯が、私の茶だけ「匂いがする」と仰るのです〜

作者:香月ひより
最新エピソード掲載日:2026/09/01
「茶なんて、誰が淹れても同じでしょう」——そう言われて婚約を破棄された日、私は王家の茶をすべて調合していた本人でした。

伯爵令嬢ユーフェミアの仕事は、香りで人の状態を読むこと。眠れていない、無理をしている、毒を盛られている——茶葉の配合ひとつで、それを本人に気づかせる。五年続けたその仕事を「趣味」と呼ばれ、彼女は北の辺境へ発ちました。

開いた小さな茶房に、毎朝ひとりだけ客が来ます。三年前の毒で味も匂いも失った、無愛想な辺境伯レオハルト。
一口飲んで、彼は動きを止めました。

「……土の匂いがする。雨の、降ったあとの」

一方その頃、王都では誰も眠れなくなっていて——ですが、それはもう私の仕事ではありません。
第15話:霧の茶
2026/08/01 18:00
第30話:北へ帰る
2026/08/15 19:00
第31話:白い地図
2026/08/24 18:00
第33話:眠りの茶
2026/08/26 18:00
第35話:灰の葉
2026/08/28 18:00
第36話:三番の匙
2026/08/29 18:00
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