日の目を見ざるリズァーラー
危険な胞子が地上全土に降り注ぎ、地下の生活圏に全人類が移住した世界。
地下都市における閉鎖的な生活空間にて、人間たちは貧富の差を著しく生む社会構造を築き上げる。
少しでも自分が他人よりも良い生活を送ろうと考える者たちが、限られた生活リソースを独占しやすくする仕組みを作り上げるのは一種の必然であった。
社会構造の底辺へ追いやられた者たちは困窮の中で暮らすこととなったが、彼らよりも低い身分として扱われるのが、人に似て人ならざる存在「リズァーラー」であった。
市民権を持たぬリズァーラーたちは、地下都市の社会構造のなかでも、特に人間たちに嫌われ蔑まれる仕事に就くこととなる。
最たるものが、罪人たちに不名誉な死を与える、処刑任務であった。
顎と牙が大きく変異したリズァーラー「ハリコ」は、暗闇でも周囲を見通せる目を持つリズァーラー「マナコ」とパートナーを組み、罪人として認定された市民を処刑する役目を担っている。
その仕事ぶりが世間から称賛されることは無かったが、ハリコは犬のごとく命令に忠実な働きを続けていた。
地下都市における閉鎖的な生活空間にて、人間たちは貧富の差を著しく生む社会構造を築き上げる。
少しでも自分が他人よりも良い生活を送ろうと考える者たちが、限られた生活リソースを独占しやすくする仕組みを作り上げるのは一種の必然であった。
社会構造の底辺へ追いやられた者たちは困窮の中で暮らすこととなったが、彼らよりも低い身分として扱われるのが、人に似て人ならざる存在「リズァーラー」であった。
市民権を持たぬリズァーラーたちは、地下都市の社会構造のなかでも、特に人間たちに嫌われ蔑まれる仕事に就くこととなる。
最たるものが、罪人たちに不名誉な死を与える、処刑任務であった。
顎と牙が大きく変異したリズァーラー「ハリコ」は、暗闇でも周囲を見通せる目を持つリズァーラー「マナコ」とパートナーを組み、罪人として認定された市民を処刑する役目を担っている。
その仕事ぶりが世間から称賛されることは無かったが、ハリコは犬のごとく命令に忠実な働きを続けていた。
黙下の禁忌、劣化と共に
2023/04/03 22:24
案ぜずには居られぬ、糸で引かれながらも
2023/04/05 18:54
管理の糸は、いかな狭所にも
2023/04/07 21:57
探り合いは、数多の虚偽を掻き分けて
2023/04/10 16:44
偽を修正するのは真であると限らず
2023/04/12 20:37
疲弊しきれば、闇にこそ逃げ場を求め
2023/04/14 21:59
自由意思の人間を、信頼はし難く
2023/04/17 21:07
死する前から口は無し
2023/04/19 20:30
糸引く者は、誰よりも最前列に
2023/04/21 22:02
狂おしきは面影ばかりが健在なること
2023/04/24 21:10
己が煩悶の源さえ断ち得れば
2023/04/26 20:24
(改)
渇望に委ねれば、もはや策を危ぶまぬ
求めた通りに得られるは、また不穏なりて
2023/04/28 22:03
黴と湿度の中へ優しさは逃げ込んで
2023/05/01 21:03
奪った悔いは、いずれ戻り浮かぶ
2023/05/03 16:17
日の目を見ざる幼年期の終わり
2023/05/05 21:19
得難き助力は、あまりにも訝しく
2023/05/08 20:51
取り戻された平生は、僅かにも歪なりて
2023/05/10 21:37
先ゆくは、有り得ぬ特権
2023/05/12 21:57
咎人は遠き面影と共に
2023/05/15 21:47
刻まれる苦悶こそ生の証ならば
2023/05/17 20:27
無力無知ゆえに罪を着て
2023/05/19 22:01
もはや光を抱かず、果ての間際で
2023/05/22 21:54
求めなき見返りは胸底にツケられて
2023/05/24 16:04
一番大事なものを、皆に食われること
2023/05/26 21:48
規則に従い、人智を脱す
払い去り切れぬ光は、現世ならぬ地上を見せず
2023/05/29 21:57
誰も執らぬ采配は、誰知らず振られ続けた
2023/05/31 20:13
道具は嘘をつかず、ただ持ち手を傷つける
2023/06/02 21:48
撤回の機能は有さず
2023/06/05 21:54
共に噛み裂き、ようやく充足を得て
2023/06/07 20:00
人の希求は、菌糸にまみれ呑まれて
2023/06/09 21:53
癒されるにせよ、傷の元凶は見えず
2023/06/12 21:52
骸の形をも崩すは志ある分解者たち
その牙が壊すのは、己の平穏に他ならず
2023/06/14 20:17
考え足らずを道具は咎められず
2023/06/16 22:05
その存外は、意図した秘匿か
2023/06/19 21:58
務めにて身を削るは、畢竟我が身の欠損で
2023/06/21 20:21
人なる者は、人ならざると定めた者から接収し
2023/06/23 22:01
もとより自我はあった、ありはした
2023/06/26 21:48
脅威を遠ざける正当は、常に後付けであり
2023/06/28 20:20
満たされた者は、あまりに早く見切りをつけて
2023/06/30 22:20
世の未練を切るは、子への失望であり
2023/07/03 21:55
夢見る権利は、久遠の昔に置き捨てられ
2023/07/05 20:30
我先にと生きる者から、彼の方へと去り
2023/07/07 22:00
必然は想定の外より訪れ、思いのほかを奪い
2023/07/10 21:48
死に様の注文は、錯綜の中で反故になり
2023/07/12 19:33
人ならざる信心は、人の安寧を追い立てて
2023/07/14 21:53
己が意思に命ずるは、特異なる権であり
2023/07/17 13:09
心の容など、操られざまにて如何にも変ずる
2023/07/19 20:36
導きのもとへ
廃れ果てた舞台、緞帳を下ろしに
2023/07/21 21:54
形骸さえ果てれば、刃は精髄にまで至る
2023/07/24 21:10
加護は去った、血肉は曝される
2023/07/26 20:03
逃げ延びること叶わず、追い立てられたのみ
2023/07/28 21:01
何者も永らえること能わず
2023/07/31 21:42
かつて血肉分け合った、知己のみに託す
2023/08/02 19:58
歓喜の無秩序に、冷徹なる面は歪み
2023/08/04 21:08
怨嗟、宿世より刻まれて
2023/08/07 21:38
衆愚の失せた廃街は、千金の静けさで
2023/08/09 17:10
ただここに、存在、役目も失せて
2023/08/11 12:45
形の永らえるうちに、再会の望みを
2023/08/14 14:34
おしまい、欲を除けばこの先不要
2023/08/16 14:09
残滓と化しても、余韻となっても、なお歓喜は虚ろに続き
2023/08/18 20:53
地上へ、ありもしない希望を拵えて
希望は逃げゆく、追わねばならぬ
2023/08/21 20:47
閉ざされているのではない、向かわずともよい
2023/08/23 21:21
求められず、無為なるは自由の意思
2023/08/25 21:05
先達無き導きは漂流に似たり
2023/08/28 21:46
光の恩寵は、闇が去る瞬間にのみ有難く
2023/08/30 21:27
捧げたのならば、求めてはならぬ
2023/09/01 21:59
期待を奪い去るは光、時と共に容赦なく
2023/09/04 21:55
目の先の標は、あまりにも近く、地平は遠く
2023/09/06 20:26
導きは捨てる者を追わず
2023/09/08 21:50
終幕を告げる光は、とうに一帯を包み
2023/09/11 21:42
愛しきは闇、恋しきは盲の向こう側に
2023/09/13 20:21
何者も悼むべきにあらず
坩堝の遺構は浅からず
2023/09/15 21:45
疑心は弱くあればこそ、暗鬼は人であればこそ
2023/09/18 14:44
闇黒の街区に、玉座は辛うじて据えられて
2023/09/20 19:36
世に出でて高みに立てば、真っ先に刈られ
2023/09/22 21:49
骸を踏みしめ立ち残り、報いはいずれ返る
2023/09/25 21:55
忌みを封じた背後こそ寒ければ
2023/09/27 19:32
無きも、姿無きも、見えざる先には変わらずに
2023/09/29 22:07
数奇は生前を喚び起こし、そして
2023/10/02 21:49
振る舞いだけは覚えている、もはや姿は似ても似つかず
2023/10/04 20:24
何者か知らぬ彼女の名を知る我は何者か
2023/10/06 22:03
己を定めるは、己を知る他者たちの意図
2023/10/09 15:03
日の目は見ず、故に日に褪せず
生を顧みたくば、不可避の苦哀を心せよ
2023/10/11 21:48
透いて見えるは己ならざる本懐
2023/10/13 21:46
人らしさは、あまりに難儀な感性であり
2023/10/16 21:57
置き去った記憶こそが、我を責める
2023/10/18 22:15
因果は蜘蛛の糸を備えてはいる
2023/10/20 21:08
手足となって、傍に居た
2023/10/23 21:47
命持たざるとも死肉を分かち合い
2023/10/25 21:52
想いが強まれば、目は見えず指先は震え
2023/10/27 22:04
マナコ
2023/10/30 21:50
"人らしさ"などいかようにも歪み、物は変わらない
2023/11/01 22:02
物語の中にこそ
2023/11/03 17:50
長い長い語りも過ぎて、
滅びの遥か忘れ去られた頃
2023/11/06 21:46
(改)