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病弱な幼馴染の嘘がバレた日

作者:月雅
最終エピソード掲載日:2026/04/17
三年間、約束はただの一度も守られなかった。

誕生日も、卒業の舞踏会も、二人で過ごすはずだった日はいつも同じ言葉で奪われた。 幼馴染が倒れたから。 体が弱い子だから。 強い君ならわかるだろう。

わかりたくなんてなかった。 ただ隣にいてほしかっただけだった。

侯爵令嬢セシリアは自ら婚約の破棄を告げた。 涙はもう枯れていた。 泣くには長すぎた三年だった。

父から示されたのは、辺境への道だった。 社交界で氷の公爵と恐れられる人物のもとで、領地の立て直しを手伝えという。

辺境は荒涼としていた。 華やかさはなく、特産品もなく、冬を越す食料すら足りない。

けれどそこにいたのは、言葉より先に行動で示す人だった。 約束した日に必ず現れ、提案すれば耳を傾け、結果を出せば認めてくれた。

それだけのことが、どうしてこんなに胸を打つのだろう。

頭の奥に浮かぶ不思議な知識を手がかりに、セシリアは凍てつく辺境の地で小さな一歩を踏み出す。

一方、王都では誰も知らない真実が静かに綻び始めていた。 あの幼馴染の病弱は、本当だったのか。

約束を守る人と、約束を守らなかった人。 その差が何をもたらすのかを、セシリアはまだ知らない。
第1章
第7話「王都の風」
2026/04/09 12:11
第10話「約束を守る人」
2026/04/09 12:11
第2章
第5話「剣と盾」
2026/04/12 20:57
第3章
第2話「母の影」
2026/04/13 21:49
第4章
第2話「旅支度」
2026/04/17 18:02
第7話「父と娘」
2026/04/17 18:03
第8話「帰郷」
2026/04/17 18:03
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