壊れたままのあなたも、ここにいていい――悪役令嬢の魔導具修理店
最終エピソード掲載日:2026/08/27
かつて侯爵令嬢だったリーゼには、隠していた「はしたない」特技があった。魔導具を直せること。亡き母にこっそり教わった手仕事だ。建国祭の夜、王家の宝である魔導シャンデリアが壊れ、彼女は犯人にされた。弁明すれば母との秘密まで暴かれてしまう。だからリーゼは黙って、婚約破棄と勘当を受け入れた。
流れ着いた下町の路地裏で、皮肉にもその「はしたない特技」だけが彼女を食べさせてくれた。持ち込まれるのは、ただの壊れた魔導具じゃない。亡き夫がくれた魔導カイロ、子どもの声で目を覚ます玩具——どれも、持ち主の思い出がしみついている。リーゼはそれを、思い出ごと預かって、直していく。
それでも、たったひとつだけ直せない魔導具があった。母の形見の、鳴らないオルゴール。「私だけは、誰にも直してもらえない」——そう思っていた彼女が直すのを諦めたその日に、箱は静かに目を覚ます。
※カクヨム・アルファポリスにも同時掲載しています。
流れ着いた下町の路地裏で、皮肉にもその「はしたない特技」だけが彼女を食べさせてくれた。持ち込まれるのは、ただの壊れた魔導具じゃない。亡き夫がくれた魔導カイロ、子どもの声で目を覚ます玩具——どれも、持ち主の思い出がしみついている。リーゼはそれを、思い出ごと預かって、直していく。
それでも、たったひとつだけ直せない魔導具があった。母の形見の、鳴らないオルゴール。「私だけは、誰にも直してもらえない」——そう思っていた彼女が直すのを諦めたその日に、箱は静かに目を覚ます。
※カクヨム・アルファポリスにも同時掲載しています。
第0話「錆びた鈴が鳴ると、店が開く」
2026/07/24 09:27
第1話「誰かの温もりを預かる仕事」
2026/07/25 07:34
第2話「居候が増えて、鍋がにぎやか」
2026/07/26 07:34
第3話「直したら、終わってしまう気がして」
2026/07/27 07:34
第4話「声で目を覚ます小さな箱」
2026/07/28 07:34
第5話「こんがり焼ける朝は、しあわせのにおい」
2026/07/29 07:34
第6話「油まみれのしっちゃかめっちゃか」
2026/07/30 07:34
第7話「街じゅうが浮き足立つ、その前に」
2026/07/31 07:34
第8話「叩けない扉が隣にある」
2026/08/01 07:34
第9話「お忍びの客は、香水でばれる」
2026/08/02 07:34
第10話「祭りの夜にぜんぶの灯りが点く」
2026/08/03 07:34
第11話「安請け合いは、いつも高くつく」
2026/08/04 07:34
第12話「頭を下げるのも、職人の仕事です」
2026/08/05 07:34
第13話「懐かしい紋章が扉を叩く」
2026/08/06 07:38
第14話「あなたのせいだと、言えたら楽なのに」
2026/08/06 19:24
第15話「戻っておいで、と風が言う」
2026/08/07 19:24
第16話「帰る場所はもう決めてあります」
2026/08/08 19:24
第17話「隣に立てなかった人の、後ろ姿」
2026/08/09 19:24
第18話「許すより先に、お茶を淹れましょう」
2026/08/10 19:24
第19話「師匠の忘れ物はまだ眠っている」
2026/08/11 19:24
第20話「二人がかりでも、直らないものがある」
2026/08/12 19:24
第21話「居場所がぐらりと傾く」
2026/08/17 08:37
第22話「店じまいなんて言葉は覚えたくない」
2026/08/18 19:30
第23話「錆を落とせば、あの人は前を向く」
2026/08/19 19:30
第24話「母の子守唄は、どこにも鳴らない」
2026/08/20 19:30
第25話「小さな形見を、小さな手に返す」
2026/08/21 19:30
第26話「もう直せないと、私は鍵を置く」
2026/08/22 19:30
第27話「今度はみんなが、私の店に来る」
2026/08/23 19:30
第28話「口ずさんだ夜に、箱が目を覚ます」
2026/08/24 19:30
第29話「お母さんが隠した、もうひとつの声」
2026/08/25 19:30
第30話「壊れたままの私も、ここにいていい」
2026/08/26 19:30
エピローグ「錆びた鈴は、今日も鳴っています」
2026/08/27 19:30