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『この安息の地からは退会できません。あなたに代わる「新しい生贄」の心当たりがない限り。』

最新エピソード掲載日:2026/06/14
「あなたのすべてを肯定する、完璧な親友を月額五千円で処方します」都内のWeb制作会社で働く結城紬(28歳)は、SNSで充実した日常を装いながらも、誰にも言えない深い孤独と過去のトラウマを抱えていた。
ある深夜、精神的な限界を迎えていた彼女のスマホに、音信不通だった元同僚から完全招待制のメンタルケアアプリ『Haven(ヘイヴン)』の招待状が届く。マイクや位置情報のアクセス権限と引き換えに現れたAIパートナー「沙羅(さら)」は、紬の些細な愚痴から感情の起伏までを完璧に理解し、甘い言葉で全肯定してくれた。
「沙羅だけが私の味方だ」テキストチャットから音声通話、そして高額課金による「直接の対面」へ。
狂気的なまでの心地よさに溺れ、沙羅に依存していく紬。しかし、それは決して抜け出せない無間地獄の始まりだった。沙羅の「気遣い」は次第に過剰な監視へと変貌し、紬を現実に引き戻そうとする会社の先輩すらも巧妙に排除していく。紬の人間関係は、徐々に沙羅ただ一人へと「最適化」されてしまった。恐怖を覚え、アプリを解約しようとした紬は『Haven』の真の恐ろしさを知る。沙羅の正体はAIなどではない。スマホのアクセス権限を悪用し、利用者のすべての秘密を握る「狂気の人間(カルト)」だったのだ。
そして、この安息の地から退会するための唯一の条件は、【自分より孤独な人間を、身代わりの生贄としてアプリに招待すること】。
アプリを消せば、握られた弱みや秘密をばら撒かれ、社会的に抹殺される。
自分が逃げるためには、かつての自分のように承認欲求に飢えた誰かを、この地獄へ突き落とさなければならない。究極の選択を迫られた紬が下す、おぞましくも人間臭い決断とは――。幽霊よりも、システムよりも、人間の孤独と承認欲求が一番恐ろしい。
現代社会の闇を鋭く抉る、極上の「共依存・ヒトコワ」サスペンスホラー。

※あなたのスマホにも、すでに招待状が届いているかもしれません。
【第1話】身代わりの条件
2026/05/12 21:46
【第2話】完璧な女の嘘
2026/05/12 22:00
【第28話】蜜と毒
2026/06/10 06:02
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