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「真実の愛と結婚する」と仰るので、王太子殿下の結婚式はご自分でどうぞ 〜式典をすべて整えていた元婚約者は、隣国で花嫁専門の祝宴師になります〜

作者:晴海このみ
最終エピソード掲載日:2026/08/23
「真実の愛と結婚する」と王太子殿下が仰ったので、七年ぶん作ってきた結婚式を、全部お返ししました。

 客名簿、衣装の寸法、料理の献立、警備の配置、外交席次。大聖堂の予約も、白薔薇一二〇〇本の手配も、すべてわたくしの手の中にありました。ですから、すべて卓の上に置いてまいりました。厚みは指四本ぶんです。

 隣国カルヴァンで、わたくしは花嫁専門の祝宴師になりました。望まない結婚をする娘たちの式を、式次第のたった一点だけ変えて、その日を彼女のものにする仕事です。靴を一足。署名欄を一行。席をひとつ。それだけで、人の一日は変わります。

 一方その頃、王都では——大聖堂に、二組の婚礼が同じ日に組まれていたそうでございます。

 わたくしは、何も申し上げておりません。控えを、置いてまいりましただけでございます。

 声を荒げない主人公と、静かに詰んでいく相手が好きな方へ。
 ※恋愛は中盤から静かに始まります。派手な反撃・魔法での逆転はありません。
第4話 宴方の座
2026/07/30 20:00
第22話 値段の話
2026/08/15 18:00
第23話 祝勝の宴
2026/08/16 18:00
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