君の顔が描けたら
最終エピソード掲載日:2026/08/18
「……神崎くんのことが好きです。私と、付き合ってください」
放課後の校舎裏で、いきなりそう言われた。
目の前に立っている女子生徒が誰なのか、僕には分からなかった。
目も、鼻も、口も、黒く塗り潰されて見える。僕にとって、人の顔はずっとそういうものだ。
中原雫。
人気の若手女優だと知ったのは、振ってしまった次の日だった。
学校中が彼女の顔を知っていて、僕だけが知らない。
それなのに彼女は、仕事のない日に美術室へ来るようになった。
顔が分からないから、僕は彼女を数えるしかなかった。
声の高さ。右の踵が強く鳴ること。柑橘に似た香水。笑うとき、声より先に息が漏れること。
美術部で、僕は人のいない絵ばかり描いてきた。
その僕が、彼女を描きたいと思ってしまった。
※別で投稿している『シンデレラは酒を飲まない』と世界観を共有しています。本作品のみでもお読みいただけます。
放課後の校舎裏で、いきなりそう言われた。
目の前に立っている女子生徒が誰なのか、僕には分からなかった。
目も、鼻も、口も、黒く塗り潰されて見える。僕にとって、人の顔はずっとそういうものだ。
中原雫。
人気の若手女優だと知ったのは、振ってしまった次の日だった。
学校中が彼女の顔を知っていて、僕だけが知らない。
それなのに彼女は、仕事のない日に美術室へ来るようになった。
顔が分からないから、僕は彼女を数えるしかなかった。
声の高さ。右の踵が強く鳴ること。柑橘に似た香水。笑うとき、声より先に息が漏れること。
美術部で、僕は人のいない絵ばかり描いてきた。
その僕が、彼女を描きたいと思ってしまった。
※別で投稿している『シンデレラは酒を飲まない』と世界観を共有しています。本作品のみでもお読みいただけます。
第一章「素描」
1
2026/08/13 18:23
(改)
2
2026/08/13 18:31
(改)
3
2026/08/13 18:43
(改)
4
2026/08/13 18:50
(改)
第二章「彩色」
5
2026/08/13 18:55
(改)
6
2026/08/13 23:15
(改)
7
2026/08/13 23:25
(改)
8
2026/08/13 23:36
(改)
第三章「陰影」
9
2026/08/14 00:07
(改)
10
2026/08/14 00:20
(改)
11
2026/08/14 00:24
(改)
12
2026/08/14 00:28
(改)
13
2026/08/14 00:36
(改)
第四章「剥落」
14
2026/08/15 00:06
(改)
15
2026/08/15 00:06
(改)
16
2026/08/15 00:06
(改)
17
2026/08/15 00:06
(改)
18
2026/08/15 00:06
(改)
第五章「補彩」
19
2026/08/15 09:56
(改)
20
2026/08/15 10:27
(改)
21
2026/08/15 10:30
(改)
22
2026/08/15 10:33
(改)
23
2026/08/15 10:35
(改)
第六章「逆光」
24
2026/08/15 22:32
(改)
25
2026/08/15 22:39
(改)
26
2026/08/15 22:40
(改)
27
2026/08/15 22:42
(改)
28
2026/08/15 22:46
(改)
最終章「額縁」
29
2026/08/15 23:40
(改)
30
2026/08/15 23:41
(改)
31
2026/08/15 23:42
(改)
32
2026/08/15 23:43
(改)
33
2026/08/15 23:45
(改)
34
2026/08/18 20:35
エピローグ「余白」
35
2026/08/18 20:39
後書き
後書き
2026/08/18 22:19