三年、ひとことも交わさなかった旦那様が、週に一度だけわたくしの駅に馬を替えに来ます 〜白い結婚は明けました。次の便は七日後でございます〜
最終エピソード掲載日:2026/09/06
三年のあいだ、旦那様はわたくしに一度も話しかけませんでした。
同盟の担保としての白い結婚が明け、わたくしは祖母の遺した辺境の駅を継ぎました。街道の継立所――王都からの定期便が、週に一度だけ馬を替えに寄る場所でございます。
帳面は読めます。三年、誰にも読まれない家政帳をつけ続けておりましたので。
はじめての便が着いたとき、御者台から降りていらしたのは、あの方でした。駅逓監督官を、自ら志願なさったのだそうです。
「馬をお替えいたします。半刻ほど、お待ちくださいませ」
その半刻で交わした言葉が、三年ぶんより多うございました。
――次の便は、七日後でございます。
静かなじれじれと、遅れて届く言葉が好きな方へ。ざまぁはございません。旦那様が信用を一から積み直すお話です。第1部(全30話)まで書き上げております。
同盟の担保としての白い結婚が明け、わたくしは祖母の遺した辺境の駅を継ぎました。街道の継立所――王都からの定期便が、週に一度だけ馬を替えに寄る場所でございます。
帳面は読めます。三年、誰にも読まれない家政帳をつけ続けておりましたので。
はじめての便が着いたとき、御者台から降りていらしたのは、あの方でした。駅逓監督官を、自ら志願なさったのだそうです。
「馬をお替えいたします。半刻ほど、お待ちくださいませ」
その半刻で交わした言葉が、三年ぶんより多うございました。
――次の便は、七日後でございます。
静かなじれじれと、遅れて届く言葉が好きな方へ。ざまぁはございません。旦那様が信用を一から積み直すお話です。第1部(全30話)まで書き上げております。
第1話 四つ目の言葉
2026/08/13 17:00
第2話 灰の駅にはひとつだけ規則がございます
2026/08/13 18:00
第3話 旦那様、馬をお替えいたします
2026/08/13 19:00
第4話 七日は長うございます
2026/08/13 20:00
第5話 わたくしの駅から、便を出します
2026/08/13 21:00
第6話 差出人のないお手紙
2026/08/14 18:00
第7話 三年ぶんの、出されなかったもの
2026/08/15 18:00
第8話 読まぬという約束
2026/08/16 18:00
第9話 ダルク様は正しくていらっしゃる
2026/08/17 18:00
第10話 最終便でございます
2026/08/18 18:00
第11話 石橋の旦那
2026/08/19 18:00
第12話 会えない週の数え方
2026/08/20 18:00
第13話 ギュンターの手
2026/08/21 18:00
第14話 半刻が四半刻になりました
2026/08/22 18:00
第15話 開かずにおきます
2026/08/23 18:00
第16話 差し上げるものの話
2026/08/24 18:00
第17話 廃止の申し立て
2026/08/25 18:00
第18話 ティナの字
2026/08/26 18:00
第19話 正しさの居場所
2026/08/27 18:00
第20話 軍のお方が下見に
2026/08/28 18:00
第21話 婚儀の前の夜のこと
2026/08/29 18:00
第22話 春を待つあいだ
2026/08/30 18:00
第23話 徴発の令状
2026/08/31 18:00
第24話 祖母の遺した紙
2026/09/01 18:00
第25話 老いた馬から
2026/09/02 18:00
第26話 この駅は、王家の駅でございます
2026/09/03 18:00
第27話 職務に忠実なお方
2026/09/04 18:00
第28話 雪解けの水量
2026/09/05 18:00
第29話 春の初便
2026/09/06 18:00
第30話 七日後に、またお会いいたします
2026/09/06 19:00