処刑まで、あと三日。仕立て師のわたくしがほどく嘘は、どれも誰かを愛した証でした 〜五つ目の嘘だけは、わたくしを生かすために、つかれていた〜
最終エピソード掲載日:2026/10/17
嘘には、たいてい、庇いたい誰かがいる。
戴冠式の前の晩、幼い王太子の後見役だった王弟が、何者かに刺し殺された。濡れ衣を着せられたのは、その夜に衣装を届けに上がっていた仕立て師リネット。処刑までの猶予は、わずか数日。
リネットには、たった一つの取り柄がある。布の縒り、古傷、声のかすれ――人が隠したものが、見えてしまうのだ。だから彼女は、証言を一枚ずつ辿るうちに気づいてしまう。この事件に関わる誰もが、嘘をついている。しかもその嘘は、保身ではなく――誰かを、守るための嘘だった。
幼子を庇う侍女。国を庇う宰相。母を庇う針子。そして、采寸で一度だけ言葉を交わしただけの“無名の貴公子”が、なぜか「自分が刺した」と名乗り出ている。
わたくしのために嘘をついてくれる人なんて、いるはずがないのに――。
これは犯人探しではない。誰が、誰のために嘘をついたのかを、縫い解く物語。落ちぶれ令嬢が針と機知で王家の嘘をほどき、最後に見つけるのは、自分を生かすためにつかれた、たった一つの嘘。切なくて、あたたかい、純愛の物語。
戴冠式の前の晩、幼い王太子の後見役だった王弟が、何者かに刺し殺された。濡れ衣を着せられたのは、その夜に衣装を届けに上がっていた仕立て師リネット。処刑までの猶予は、わずか数日。
リネットには、たった一つの取り柄がある。布の縒り、古傷、声のかすれ――人が隠したものが、見えてしまうのだ。だから彼女は、証言を一枚ずつ辿るうちに気づいてしまう。この事件に関わる誰もが、嘘をついている。しかもその嘘は、保身ではなく――誰かを、守るための嘘だった。
幼子を庇う侍女。国を庇う宰相。母を庇う針子。そして、采寸で一度だけ言葉を交わしただけの“無名の貴公子”が、なぜか「自分が刺した」と名乗り出ている。
わたくしのために嘘をついてくれる人なんて、いるはずがないのに――。
これは犯人探しではない。誰が、誰のために嘘をついたのかを、縫い解く物語。落ちぶれ令嬢が針と機知で王家の嘘をほどき、最後に見つけるのは、自分を生かすためにつかれた、たった一つの嘘。切なくて、あたたかい、純愛の物語。
第1話: 針だけが、居場所だった
2026/07/03 21:00
第2話: やさしい嘘
2026/07/04 21:00
第3話: その手は、いい手だ
2026/07/05 21:00
第4話: 小さな殿下
2026/07/06 21:00
第5話: その夜、光が砕けた
2026/07/07 21:00
第6話: 名乗り出た人
2026/07/08 21:00
第6.5話: 猫のボタンと、糸玉の行方
2026/07/31 21:00
第7話: 肩の余った上着
2026/08/01 21:00
第8話: 小さな喪服
2026/08/02 21:00
第8.5話: 道化が、肚を据える
2026/08/03 21:00
第9話: 焼けなかった一着
2026/08/04 21:00
第10話: 名のない者
2026/08/05 21:00
第11話: 四つの糸
2026/08/06 21:00
第12話: わたくしのための嘘
2026/08/07 21:00
第13話: 二十六家の耳
2026/10/05 19:00
第14話: 棺に入れた上着
2026/10/06 19:00
第15話: わたくしのために
2026/10/07 19:00
第16話: 六つの子の上着
2026/10/08 19:00
第16.5話: お師匠さまの、最後の一針
2026/10/09 19:00
第17話: 白いままの一行
2026/10/10 19:00
第18話: 半年さきの寸法
2026/10/11 19:00
第19話: 扉のそばから、一歩
2026/10/12 19:00
第20話: 誰が、誰のために
2026/10/13 19:00
第21話: 空けておく一行
2026/10/14 19:00
第22話: 余った袖
2026/10/15 19:00
第23話: 半分より、大きいほう
2026/10/16 19:00
第24話: 急がない針
2026/10/17 19:00