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家系ラーメンが好きすぎて、擬人化してしまった!?

作者:源三郎
最終エピソード掲載日:2026/06/07
# あらすじ

――ある夜、空っぽの丼に「ずっと一緒にいたい」と言った。それだけで、俺の人生は理不尽に濃くなった。

仕事に削られる三十手前の会社員。家系ラーメンは、しんどい一日をリセットする最後の砦だ。その夜も行きつけの「横浜家系 麺ノ家」で、空の丼に本音がこぼれた。「ずっと、お前と一緒にいられたらいいのにな」。すると店主が、ぼそっと言う。「食券は、もう切られた」――意味も分からず、帰って、寝て、起きた。

翌朝。台所に、俺のシャツを着た金髪ツインテールの女の子がいた。ワンルームは一晩で業務用の厨房に魔改造。「おはよう、ご主人様♡ 朝ごはんも家系ラーメン、硬め濃いめ多めだよ♡」。名前はメンちゃん。愛しすぎた家系ラーメンが、女の子の姿になって現れた存在らしい。理不尽だ。だが、可愛くて、うまい。

こうして朝も昼も夜もラーメンな理不尽同居が始まる。謎ルール「家系法度」は増え続け、機嫌が上がれば部屋は湯気で真っ白。会社ではニンニク臭がゲートに反応し、俺のツッコミはまるで追いつかない。

でも、笑ってばかりもいられなかった。ラーメン以外を食べた日、メンちゃんの指先が透ける。別の家系を「うまい」と思った瞬間、髪と目の色が変わる。消えるんじゃない、別のラーメンに上書きされていく。味噌、塩、豚骨――他のラーメン少女たちも現れ、告げる。「最後の一杯が近い」。食べ続ければ俺が壊れ、食べなければメンちゃんが消え、他の味を愛せば書き換えられる。どっちに転んでも詰む、理不尽の三択だ。

そして店主にもかつて、愛しすぎて消してしまった擬人化ラーメンがいた。その記憶のかけらが、今、メンちゃんに流れ込んでいる。

閉店前夜、ラーメン少女たちが全員の味を足してメンちゃんを救おうとする。彼女は安定した。けれど瞳は、名前のない混ざり色に。安定するけど、メンちゃんじゃなくなる。俺が選ぶべきは、無理して流し込む一杯でも、別モノに変える一杯でもない。本当に美味しくて、メンちゃんがメンちゃんのままでいられる、たった一杯だった。

全部飲み干さなくても、美味しかったことは消えない。濃くて、あまくて、少し苦くて、そこそこ命がけ。家系ラーメンに人生を乗っ取られた男の、理不尽すぎる擬人化ラブコメディ。
登場人物紹介
2026/06/27 22:10
第5話 直系巡礼の罠
2026/06/03 19:59
第7話 閉店前夜の決断
2026/06/03 20:03
第13話 券売機前の三角関係
2026/06/06 10:14
第14話 ライス無料の女神
2026/06/06 10:14
第15話 雨の日の濃いめ普通
2026/06/06 10:14
第16話 店主達の記憶
2026/06/06 22:50
第18話 伊豆の家系地図
2026/06/06 23:00
第19話 妖精達の家系会議
2026/06/06 23:10
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ラーメン愛から生まれたメンちゃんとの、濃厚で少し理不尽な麺ラブコメです。
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