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クラス転移で追放されたハズレ職〝回収士〟の俺は、捨てられた物ほど強く直せる。~聖女の幼馴染と魔境を楽園に変えてスローライフを満喫していたら、陽キャ勇者たちが戻ってこいと言い出した。もう遅い~

作者:九条蓮
最新エピソード掲載日:2026/09/16
「久世。ハズレ職の君は、連れていけない。……悪いけど、出ていってくれ」

修学旅行の観光バスが、トンネルに入ると同時にクラスごと異世界へ召喚された。
勇者、剣聖、大魔導師、聖騎士。次々と強力な職業を授かるクラスメイトたちの中で、久世映司だけが〝回収士〟。壊れた物と、捨てられた物にしか使えない力。

ハズレ職──そう判定された映司は、その力を一度も試されないまま、クラスの中心にいた〝勇者〟が主導する多数決で追放される。渡されたのは三日分の食料と、水袋が二つ。別れを言いに来た者は、一人もいなかった。
ただ一本だけ、反対に挙がった手がある。〝聖女〟に選ばれた、幼馴染のものだ。

「私、映司くんについていくから。だって、映司くんが足手まといだなんて、有り得ないし」

送られた先は、魔力汚染で二十年前に捨てられた廃村。井戸は枯れ、屋根の残った家には壁がない。
だが、誰も知らなかった。映司の力は、捨てられた物ほど、以前より優れた姿で蘇らせるものだと。

枯れた井戸は水脈ごと戻り、崩れた廃屋は二人の家になる。折れた剣は、風の刃を生む魔剣へ。鉄屑と呼ばれて城の中庭に放置された観光バスは、走る城へ。行き場を失った狼獣人の狩人も、故郷を追われたダークエルフの錬金術師も、捨てられた者たちが次々と集まってくる。

一方、勇者一行は気づきはじめていた。壊れた装備を直せる者がいない。汚染を浄化できる者がいない。食料が保たない──そして、聖女がいない。
魔境が楽園に変わったころ、彼らは言った。「戻ってこい」と。

だが、もう遅い。

捨てられた俺には、捨てられたものすべてを最強にする力があった。
────
カクヨムにも投稿しています。
【カクヨムにて総合日間2位、週間総合2位達成】
第4話 勇者の多数決
2026/08/30 16:10
第12話 お風呂と魔剣
2026/09/02 18:20
第17話 初めての食卓
2026/09/05 07:10
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