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第十六個体観測録

第十六個体観測録

作者:黒瀬 量衡
最新エピソード掲載日:2026/08/09
人間の冒険者たちは散り、オークの群れは統制されていた。

水を煮る。
傷病者を分ける。
汚れた布を焼く。
寝床と排泄の場を分ける。

人間社会が大型害獣と恐れるオークたちは、王国の記録にない秩序を持っていた。

世界には十五の文化圏がある。
王立学術院は、そう定めていた。

王立若手研究官アリアは、城塞都市外の交易路で起きている度量衡の混乱を調査するため、商会の隊商に同行して森へ入る。

だが、隊商はゴブリンの襲撃を受けて崩壊した。
汚染された森で孤立したアリアを救ったのは、人間社会が恐れる一体のオークだった。

しかし、その群れは、王国が記録してきたオークとは明らかに異なっていた。

傷ついた者を守り、汚染を避け、役割を分け、互いの行動を統制している。

アリアは、その存在を記録する。

十五文化圏の外側に現れた、十六番目の秩序。

暫定呼称――第十六個体。

これは、城壁の外で帰還の道を失った研究官が、王国へそのまま報告することのできない真実を羊皮紙に記した観測録である。


【関連作品】

本編・秘匿補完・周縁補完・報告書控などの関連作品は、こちらのシリーズページにまとめています。

『第十六個体観測録』シリーズ
https://ncode.syosetu.com/s4758k/


本作では、世界観・人物・勢力構造・物語の方向性を作者が設定し、本文案の整理および推敲補助に生成AIを使用しています。投稿内容は作者が確認し、設定整合性の確認、加筆修正および投稿判断を行っています。
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