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嘘つきなキスは、甘口で

作者:終焉泡沫
最新エピソード掲載日:2026/06/17


「私、あなたに騙されてあげてるんです」

大手化粧品メーカーでマーケティングを任されている香織(かおり)(27)は、仕事も恋もスマートにこなす、自他ともに認める「デキる大人の女性」。

ある日、新プロジェクトの相棒として、他部署から社内イチの完璧王子・誠二(せいじ)(29)がやってくる。

誰にでも甘い笑顔を振りまく彼だったが、香織は直感していた。

――「この男の笑顔、全部ビジネス用の作り物だ」

そんなある夜。深夜のオフィスで二人きりで残業中、香織はひょんなことから誠二の「冷酷で、めちゃくちゃ口の悪い本性」を偶然知ってしまう。
秘密を握られた誠二は、いつもの甘い笑顔を消し、香織をデスクに追い詰めて冷たい声で囁いた。

「口封じ、どうしよっか?」

しかし、大人の余裕を持つ香織もただでは起きない。彼のネクタイを引き寄せ、妖艶に微笑む。

「いいですよ。ただし――私を楽しませてくれたら、ね」

本性を隠して完璧を演じ続けたい男と、大人の余裕でその裏を暴きたい女。

「利害の一致」というウソを盾に、二人は夜のオフィスや秘密のBarで逢瀬を重ねるようになる。
「本気になったら負け」の恋愛ゲーム。
冷徹なはずの彼の指先が、キスが、自分にだけ向けられる甘すぎる執着が、すべて嘘だとわかっているのに――香織の心は、その甘口な罠に少しずつ溶かされていって……?

「……お前、俺の前で他の男の話すんなって言わなかった?」
完璧王子のメッキが剥がれるとき、極上の独占欲が暴き出される――。
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