第20話_もっと、近くに
誠二の部屋のソファで、私は彼の胸に寄りかかっていた。
呼び捨てにしたあと、キスはますます激しくなっていた。
彼の唇は私の首筋や鎖骨を這い、熱い吐息を何度も吹きかけてくる。
「香織……」
誠二は私の名前を低く繰り返しながら、私のブラウスをそっと解いていった。
ボタンが一つ、また一つと外れていくたびに、私の心臓の音が大きくなる。
私は彼のシャツを握ったまま、小さく震える声で囁いた。
「誠二……優しくして」
「わかってる」
彼は私の唇にキスを落としながら、優しく、でも確実に私を抱き寄せた。
服が乱れ、肌が触れ合う。
彼の指が私の背中を撫で、腰を引き寄せる。
私は彼の首に腕を回し、身体を預けた。
「もっと……近くにいて」
誠二は私の言葉に、満足そうに微笑んだ。
「お前がそう言うなら、離さない」
彼は私をソファに横たえ、自分も覆い被さるように身体を重ねた。
熱いキスが続き、手が私の太ももを優しく撫でる。
息が上がって、身体が熱くなる。
でも、誠二はそこで一度動きを止めた。
彼は私の髪を優しくかき上げながら、静かに言った。
「香織……お前が俺を好きになってくれて、本当に嬉しい」
その言葉に、私は少し驚いて彼を見上げた。
誠二の瞳には、いつもの意地悪さや独占欲だけでなく、素直な優しさと、少しの不安が混ざっていた。
私は彼の頰に手を当てて、そっと微笑んだ。
「私も……誠二が本気でいてくれて、嬉しい」
誠二は私の手に自分の手を重ねて、唇にキスをした。
「これからも、こうして抱きしめていたい。
オフィスじゃ我慢してるけど、夜は……お前を全部、俺のものにしたい」
私は彼の言葉に顔を赤らめながらも、頷いた。
「……ええ」
彼はもう一度、私の唇を深く奪った。
今夜は、言葉より、身体で想いを伝え合うような時間だった。
服が乱れ、熱が混ざり、名前を呼び合う声だけが部屋に響く。
私は彼の背中に指を這わせながら、心の中で静かに思った。
(これが……本気の関係)
もっと近くに。
もっと深くに。
もう、ゲームなんて必要ない。
ただ、誠二の温もりと、独占欲と、優しさを、全部受け止めたい。
(第21話へ続く)
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