義妹を「王都一の美姫」にしたのは、わたくしの紅でした 〜出て行けと仰るので、調合帳は一頁も置いてまいりません〜
最新エピソード掲載日:2026/08/25
六年のあいだ、義妹の顔をつくってきたのはわたくしです。母から継いだ調合帳には、その日の光と骨のかたちに合わせた処方が、一日ぶんずつ書いてあります。
——婚約が調ったので出て行け、と継母は仰いました。承知いたしました。ですので、調合帳は一頁も置いてまいりません。
盛るのではなく、合わせるだけ。追い出された化粧師の娘が王都の外れに小さな店を開いたころ、ヴェルニエ家では誰も「王都一の美姫」の顔を再現できなくなっていました。
仕返しはいたしません。貸していたものを、引き上げるだけです。
※誰も傷つけずに、貸したぶんだけ返ってくる静かなスカッとがお好きな方へ。
——婚約が調ったので出て行け、と継母は仰いました。承知いたしました。ですので、調合帳は一頁も置いてまいりません。
盛るのではなく、合わせるだけ。追い出された化粧師の娘が王都の外れに小さな店を開いたころ、ヴェルニエ家では誰も「王都一の美姫」の顔を再現できなくなっていました。
仕返しはいたしません。貸していたものを、引き上げるだけです。
※誰も傷つけずに、貸したぶんだけ返ってくる静かなスカッとがお好きな方へ。
第1章 六年ぶんの顔
第1話 義妹の支度は、朝の光が要ります
2026/07/31 17:00
第2話 母の調合帳には、破り取られた頁がございます
2026/07/31 18:00
第3話 処方は、ひとつも置いてまいりません
2026/07/31 19:00
第4話 化粧は嘘だと、その方は仰いました
2026/07/31 20:00
第5話 女将さんの右の頬に、合う色を
2026/07/31 21:00
第6話 片目を閉じて匂いを嗅ぐ子ども
2026/07/31 22:00
第7話 夜会で、義妹の顔が「いつもと違う」と言われたそうです
2026/07/31 23:00
第2章 無許可の女
第8話 組合のラウレット夫人がいらっしゃいました
2026/08/01 18:00
第9話 噂は、頬の傷から広まりました
2026/08/02 18:00
第10話 リヴィエール伯爵家の夜会、叔母上の顔を承ります
2026/08/03 18:00
第11話 白粉が、王都のどこにも売っていません
2026/08/04 18:00
第12話 ノエルは南門の匂いを覚えていました
2026/08/05 18:00
第13話 認可の札の下に、義妹が立っていました
2026/08/06 18:00
第3章 返せと言われましても
第14話 処方を返せと、義妹は言いました
2026/08/07 18:00
第15話 花祭の雨
2026/08/08 18:00
第16話 剥がれたのではなく、合っていなかっただけです
2026/08/09 18:00
第17話 その白粉、匂いがおかしゅうございます
2026/08/10 18:00
第18話 あの子の素顔は、とても良いのです
2026/08/11 18:00
第4章 紅は、貸すものではありません
第19話 こめかみの痕は、母上が出て行かれた夜のもの
2026/08/12 18:00
第20話 破られた頁に書いてあったのは、隠す化粧でした
2026/08/13 18:00
第21話 家財目録の日付は、母の亡くなる前日でした
2026/08/14 18:00
第22話 素顔のまま、あの子は名乗りました
2026/08/15 18:00
(改)
第23話 王宮のお召しは、断れるのでしょうか
2026/08/25 18:00