ホールスタッフが異世界で『ファイア』の号令ひとつで世界を救い帰還する話
最終エピソード掲載日:2026/05/06
深夜零時、閉店後のファミレス。荻原廉、三十二歳、ホール八年目。副店長に見下され、新人に慕われ、四歳の娘の寝顔の写真だけが俺の支えだった。
その夜、街灯がジと音を立てて切れた瞬間、俺は異世界の砦の中庭に立っていた。崩れかけた戦線、揃わない弓兵のリズム——気づけば俺の口は、いつものあの一言を放っていた。
「ファイア!」
矢の雨が敵の隊列のど真ん中に落ちる。銀の鎧の女騎士アルメリアは俺を「軍師殿」と呼び、白髭の老騎士は片膝をついた。だが俺はただのホールスタッフだ。卓を捌くように戦線を捌くだけ。コース料理のように戦を組み立てるだけ。
そしてこの世界には、もう一人——昨日まで俺を見下していた副店長が、なぜか「軍師ヘネラル」を名乗って魔王軍に居座っていた。
帰る門は、世界を救った者にしか開かない。家族の待つ日本に戻るため、俺は最後の号令を、岩山の頂で告げる。
その夜、街灯がジと音を立てて切れた瞬間、俺は異世界の砦の中庭に立っていた。崩れかけた戦線、揃わない弓兵のリズム——気づけば俺の口は、いつものあの一言を放っていた。
「ファイア!」
矢の雨が敵の隊列のど真ん中に落ちる。銀の鎧の女騎士アルメリアは俺を「軍師殿」と呼び、白髭の老騎士は片膝をついた。だが俺はただのホールスタッフだ。卓を捌くように戦線を捌くだけ。コース料理のように戦を組み立てるだけ。
そしてこの世界には、もう一人——昨日まで俺を見下していた副店長が、なぜか「軍師ヘネラル」を名乗って魔王軍に居座っていた。
帰る門は、世界を救った者にしか開かない。家族の待つ日本に戻るため、俺は最後の号令を、岩山の頂で告げる。
第一章 閉店後のホールに、世界は何も求めない
2026/05/06 14:55
第二章 ファイア——その一声で、戦場が動いた
2026/05/06 14:56
第三章 指揮官などではない、ただのホールだ
2026/05/06 14:57
第四章 コース料理のように、戦は流れる
2026/05/06 14:58
第五章 副店長は、ここにもいた
2026/05/06 14:58
第六章 業務日誌は、ここでもつけている
2026/05/06 14:59
第七章 卓は埋まる、戦線も埋まる
2026/05/06 14:59
第八章 ファイアの賢者と呼ばれて
2026/05/06 15:00
第九章 ホールの仕事は、誰のためにある
2026/05/06 15:00
第十章 中間点 勝ちすぎた俺たち
2026/05/06 15:01
第十一章 英雄の値段
2026/05/06 15:01
第十二章 軍師ヘネラルの逆襲
2026/05/06 15:02
第十三章 日々の記録は、何のためにあったのか
2026/05/06 15:02
第十四章 援軍を求める辺境伯
2026/05/06 15:03
第十五章 砦が落ちる、業務日誌が燃える
2026/05/06 15:03
第十六章 闇夜をさまよう魂
2026/05/06 15:04
第十七章 コースを組み直す
2026/05/06 15:04
第十八章 軍師ヘネラルの最後の宴
2026/05/06 15:05
第十九章 アミューズ・前菜・主菜
2026/05/06 15:06
第二十章 調子に乗った俺たち
2026/05/06 15:06
第二十一章 真実を掘り当てる
2026/05/06 15:07
第二十二章 ファイア
2026/05/06 15:07
第二十三章 卓を畳む夜
2026/05/06 15:08
第二十四章 閉店後のホールに、誰かが帰ってくる
2026/05/06 15:08