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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
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聖女様の呪い、買い取ります。

作者:桔梗鹿々
最新エピソード掲載日:2026/11/02
「私にかけられた祝福を、買い取っていただけますか」

呪いの品も買い取る夜窓質店に、三か月も眠れていない女の人がやってきた。
彼女の正体は、街を守る聖女エルナ。
その指には、眠りを奪う「祝福」の指輪が嵌まっていた。

店主のリゼには、呪いが糸のように見える。
ほどいて、別の器へ移せば、厄介な呪いにも使い道はある。

まずは銀貨三枚で、今夜の眠りを。
そうして自分のベッドを貸した日から、リゼの暮らしに、ひとり分の寝息が増えた。

飴のおつりには戸惑うのに、帳簿の数字はすぐ覚える。
自分の疲れには鈍いくせに、こちらが食事を抜くと怒る。
誰もが知る聖女様は、二人きりになると、思いのほかよく笑う。

一緒に椅子を選び、本を貸し、次に来る日を約束する。
そのうちリゼは、彼女が訪れる前に髪を直し、好きそうなお菓子を取っておくようになっていた。

けれど、指輪の呪いは、街を守る仕組みの奥まで続いている。
彼女を眠らせることはできても、自由にするには、まだ足りない。

――この呪いが解けたら、あなたはもう、私の店に来なくなるのだろうか。

呪いをほどく質屋の娘と、自分の願いを探す聖女。
小さな店で、取引から始まる2人の物語。
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