さるまわし

人が神に成る国――日本。

この国では、『神成《かむい》』と呼ばれる異形の存在に人が変化する事象が発生していた。

神は人では倒せない。

ならば、人ではなく獣に落ちよう。
その考えから人々は『申《さる》』、『回士《まわし》』と呼ばれる対抗手段を手に入れた。

そんな世界で暮らす主人公――南部 勝《なんべ しょう》。
いつものように学校をサボっていると、南部の前に人が神に成る化物――『神成(かむい)』が現れた。
普通の人間では勝てないと知りながらも、父親の言葉に逆らういい機会だと挑みかかる。
結果――南部は申(サル)に覚醒した。

知性を捨てて純粋な一つの本能に付き従うサル。
サルになった南部は、申(サル)をコントロールし、特殊能力を与える『回士(まわし)』と手を組むことになる。

相棒となったのは、生まれながらに『申の目』を持つ天才陽キャギャルだった。

二人は『申回士(さるまわし)』として、人々を助けるため奮闘していくのであった。