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「誰でもできる仕事」と45歳でクビになった総務、異世界では「いないと困る人」になりました ~在庫を数えて職員を休ませただけで、ギルドから王国まで必要とされています~

作者:水無月
最終エピソード掲載日:2026/10/07

「総務は利益を生まない。あなたの仕事なら、各部署で分担できます」

そう言われ、45歳の浅野タダシは長年勤めた会社をクビになった。

約300人分の勤怠、備品、健康診断、社用車、保険、上司の予定表。
誰かがやらなければ困る仕事を、ずっと一人で抱えてきた。
それでもタダシ自身、こう思っていた。

まあ、これくらい誰でもできる仕事だ。

ところが気づけば、そこは異世界。
行き場のない彼が冒険者ギルドで任されたのは、散らかったポーション棚の整理だった。

種類ごとに分けて、なくなる前に注文する。ただ、それだけ。

「解毒薬、すぐ出せます!」

「昨日、初めてちゃんと休めました」

「タダシさん、一日だけうちの支部に貸してくれませんか?」

誰かの仕事が楽になり、誰かの生活が変わり、ときには人の命まで救われていく。
やがて地方支部が、本部が、王国までもが彼を欲しがり始める。

一方その頃、彼を切った会社では。

『浅野!? 今どこにいるんだ!』

『頼む、一度会社に来てくれ!』

けれど本人だけは、今日も不思議そうに首を傾げる。

「いや、これくらい普通ですよ?」

これは、「誰でもできる」と切り捨てられた男が、王国にまで必要とされていく話である。


第5話 ……誰がやった?
2026/09/29 22:10 (改)
第6話 支部長代理を命ずる
2026/09/29 23:10 (改)
第9話 責任は私が持ちます
2026/09/30 23:10 (改)
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