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式部省の呪詛係

作者:浮田小葉子
最終エピソード掲載日:2026/05/31
 平安京。
 中流貴族ながら才覚に恵まれ、若くして検非違使尉となった藤原真薫は、ある高官の不審死事件を担当する。遺体や現場を丹念に調べた真薫は、死因が呪詛ではなく毒殺であり、背後に貴族社会の権力争いがあることを突き止める。
 しかし、上層部が求めていた結論は「呪詛による怪死」だった。真実は政治的に都合が悪すぎたのだ。
 真薫は「空気が読めない」として疎まれ、検非違使庁を追われる。官位を大きく落とされ、式部省少録として怪異雑掌――通称「呪詛係」へと左遷される。

 呪詛係の仕事は、怪異や呪詛を理由に事件を処理し、波風を立てない報告書を作ること。そこに真実は求められない。
 それでも真薫は諦めなかった。表の報告書とは別に、事件の真相を記した裏帳簿を密かに作り、積み重ねていく。いつか、この記録が意味を持つ日が来ると信じて。

 呪詛係で真薫が組まされることになったのは、陰陽寮の異端児・安倍定明。
 政治的な「呪詛」の認定には興味を示さず、本物の怪異や怨霊の存在を誰よりも重く見る陰陽師だ。陰陽寮が「呪詛ではない」としたい案件でも、「確かに怨霊はいる」と口にしてしまうため、厄介者扱いされている。

 理で怪異を否定しようとする真薫と、理屈よりも現場の異変を信じる定明。
 考え方は正反対だが、二人は次第に気付いていく。
 都で起きる怪異の多くは、人の恐れと欲が生み出した偽物だが――中には、決して見過ごしてはならない「本物」が紛れていることを。

 呪詛と政治、真実と都合の狭間で、真薫は問い続ける。
 正しさは、いつ報われるのか。
 そして、真実を知ることは、誰のためであるのかを。
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エピソード 101 ~ 118 を表示中
十 兼遠と真薫
2026/05/14 17:00
第十三章 断罪
一 夜明け
2026/05/17 17:00
二 真薫の覚悟
2026/05/18 17:00
三 真薫と顕実
2026/05/19 17:00
四 顕実の葛藤
2026/05/20 17:00
五 顕実と顕子
2026/05/21 17:00
六 帝への報告
2026/05/22 17:00
七 兼遠の報告
2026/05/23 17:00
八 帝の判断
2026/05/24 17:00
九 道顕の破滅
2026/05/25 17:00
十一 再会
2026/05/27 17:00
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エピソード 101 ~ 118 を表示中
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