表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
式部省の呪詛係  作者: 浮田小葉子
第十三章 断罪
PR
107/118

四 顕実の葛藤

 顕実の屋敷。

 顕実は、一人になった。


 女房達も雑色(ぞうしき)らもすべて。

 人払いをし、完全に一人きり。


 そして、考えた。


(父上を、糾弾する……)

(それは、息子として、許されることなのか)


 顕実は、迷った。


(父上は、私を育ててくれた)

(厳しくも、私を導いてくれた)

(その父上を、裏切るのか)


 顕実は、苦しんだ。

 しかし……。


(姉上が、苦しんでいる)

(潔子様も、その傍仕えの萩野殿も、苦しんだ)

(保規殿は口封じに殺された)

(多くの人が、犠牲になった)


 顕実は、裏帳簿の内容を思い出した。


 一つ一つの事件。

 一人一人の犠牲者。


(これ以上、犠牲を出していいのか)

(父上を守るために、見て見ぬふりをするのか)


 顕実は、自問した。


(私は、何者なのか)

(父上の息子なのか)

(それとも、一人の人間なのか)


 顕実は、夜通し悩んだ。


 眠れなかった。


 朝が来た。


 顕実は疲れ果てていた。

 しかし、まだ答えは出なかった。


(真薫……)


 顕実は、思った。


(お前は、私を友人だと言った)

(私は、お前のことを……)


 顕実は、顔を覆った。


(くそ……)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ