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異世界米農家の憂鬱

作者:とんぷぅ
最新エピソード掲載日:2026/11/01
「米を作る者が報われず、米を持つ者が王になる世界。――それ、日本でも見たことがあるぞ?」

定年退職を迎えた元サラリーマンが、異世界の米農家に転生する。

その世界では、米は国民の命を支える最重要作物。しかし、王宮の農政官は「米価の安定」を掲げながら生産を制限し、豊作になれば作付けを減らさせ、不作になれば農家に増産を命じる。

さらに、農家には高価な農機具と肥料を買わせる一方、消費者には安い米を求めさせ、流通業者は在庫を抱え、王宮は補助金の書類を増やし続ける。

主人公は前世で、定年後の国民健康保険料や住民税、住宅ローンの残債に苦しんだ元会社員。老後の生活設計に失敗した悔しさを抱えたまま、今度こそ自給自足の人生を送ろうと異世界にやってきた。

ところが、待っていたのは、前世の日本を彷彿とさせる農政だった。

「米を作れと言われて作ったら、今度は作りすぎだと言われる。作らなければ食料危機だと怒られる。いったい、俺たちは何を信じればいいんだ!」

そんな世界で主人公が挑むのは、魔法でも魔王討伐でもない。

農家がきちんと利益を得て、消費者が無理なく米を買え、次の世代が農業を継ぎたいと思える仕組みを作ること。

そして物語の中盤、米価の高騰に怒った王都の吟遊詩人が、広場で歌い始める――。
「米が高すぎて滅! 家計が苦しすぎて滅!」

農政官の顔色が、みるみる青ざめていった。
第1章 定年退職したら異世界でも農政に泣かされた
第2章 豊作なのに、米を作るなと言われました
登場人物紹介
2026/10/29 12:10
第3章 倉庫に米はあるのに、なぜ市場にない?
第4章 補助金申請書が稲より育つ国
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