その秒針が錆びるなら
優秀で順調な高校生活を送っていた錦見夏希は、ある日を境に不思議な感覚に苛まれるようになる。その感覚が酷くなる彼女に下されたのは「自覚時間不一致候群」という稀有な病名だった。脳の異常運動によって発生するこの病気の特徴は極めて高度な処理能力と引き換えに寿命をいわば前借すること。そして脳の運動が加速を続け、徐々に人間的な時間感覚から乖離していくことだった。
順風満帆な人生から一転、絶望の淵へ落とされた夏希は、あまりの衝撃に塞ぎ込み、思いを寄せていた三桜晴斗すらも遠ざけるようなってしまう。
まるで別人のようになってしまった夏希はある日、担当医の久慈に1人の男を紹介される。
順風満帆な人生から一転、絶望の淵へ落とされた夏希は、あまりの衝撃に塞ぎ込み、思いを寄せていた三桜晴斗すらも遠ざけるようなってしまう。
まるで別人のようになってしまった夏希はある日、担当医の久慈に1人の男を紹介される。
プロローグ
薫風
2025/07/04 13:42
第一章 錦見夏希
晩春
2025/07/04 14:00
異変
2025/07/05 13:00
孤都
2025/07/06 13:00
扉
2025/07/07 13:00
陽光と暗転と
2025/07/08 13:11
第二章 三桜晴斗
夜来
2025/07/09 13:00
終夏
2025/07/10 13:00
第三章 町田莉子
表裏
2025/07/11 13:00
雨、最中
2025/07/12 13:00
第四章 錦見夏希
痛覚
2025/07/13 13:00
繭
2025/07/14 13:00
他山
2025/07/15 13:00
星空
2025/07/16 13:00
第五章 三桜晴斗
相反
2025/07/17 13:00
羨余
2025/07/18 13:00
自覚
2025/07/18 19:00
少女
2025/07/19 13:00
勝手
2025/07/20 13:00
第六章 町田莉子
再春
2025/07/21 13:00
一年記念
2025/07/22 13:00
廊下
2025/07/24 13:00
第七章 錦見夏希
上り坂
2025/07/25 13:00
直視
2025/07/26 13:00
懐古
2025/07/27 13:00
軋み
2025/07/28 13:04
受話器
2025/07/29 13:06
第八章 三桜晴斗
叫び
2025/07/30 13:10
第九章 雪原祐介
雲
2025/07/31 13:10
第十章 町田莉子
先送りの後
2025/08/01 13:10