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アオとミナトの物語

作者:西坂 隼
最新エピソード掲載日:2026/11/04
【こんな人におすすめです】

❏異世界や魔法ではなく、日常の延長のようなファンタジーを読みたい

❏派手な事件より、登場人物どうしの距離が少しずつ変わっていく物語が好き

❏季節の移ろい、里山の自然、食事や会話など、日常の空気を味わいたい

❏人とは違う存在との交流を通して、「一緒に生きること」を描いた物語が好き

❏過激な描写がなく、小学校高学年から大人まで、幅広く読める物語が好き

【あらすじ】

  山あいの古民家で一人暮らす青年・ミナトが出会ったのは、清流・佐辺川(さなべがわ)にすむ、人ならざる半魚人――アオだった。

 深緑色の鱗。大きな背びれ。鋭い爪と水かき。

 人の姿とはほど遠いその存在は、警戒心が強く、人間を恐れていた。

 けれど、ひょんなことからミナトの古民家で暮らすことになったアオは、少しずつ人間の暮らしを知っていく。

 魚肉ソーセージを半分こすること。

 スーパーのチラシで「特売」を覚えること。

 里の子どもたちと出会うこと。

 自分の名前を文字で書くこと。

 誰かに「ありがとう」を伝えること。

 川で泳ぎ、古民家で食卓を囲み、ときにはすれ違いながら、二人は同じ季節を重ねていく。

 やがてアオは、ミナトだけでなく、佐辺の里に暮らす人々とも少しずつ関わるようになる。

 そしてミナトもまた、アオと暮らす日々のなかで、「人と違う」ということや、誰かとともに生きることの意味を知っていく。

 特別なことばかりが起きるわけではない。

 魚を捕り、ご飯を食べ、笑い、心配し、待ち、帰ってくる。

 けれど、その何でもない一日一日が、いつしか二人にとって、かけがえのないものになっていく。

 異形のアオと青年ミナト。

 山あいの小さな里で二人がともに過ごした、約二年半の物語。
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