赫鋼のレクイエム
最終エピソード掲載日:2026/09/30
第三次世界大戦の終結後、地球は深刻なエネルギー危機に陥った。かつての国家は崩壊し、世界を支配するのは、極限の合理性を追求する巨大計算機ネットワーク「大東亜統括局」。そこでは、人間の命すらも「国家エネルギー効率」の数字として計算され、無価値とされた下層住民は日常的に融解・エネルギーへとコンバートされる残酷なディスピアだった。極東セクター(旧日本)の廃墟で、ヨレヨレの赤ジャージを着て、1玉98円のキャベツのタイムセールに命を懸ける極貧少女――神野 宗矩(かみの むねのり)。彼女の正体は、かつて統括局が開発した最高人型兵器であり、日本史の剣豪「柳生宗矩」の戦闘思考を植え付けられた、空間磁場閉じ込め方式「トカマク型核融合」の能力者だった。1億度のプラズマの刃を振るえば、敵の肉体は一瞬で沸騰・破裂し、同時に己の神経細胞も焼き焦げていく等価交換の地獄。戦うたびに寿命を削り、凄惨な現実と罪悪感に心を蝕まれながらも、宗矩は「明日のジャンプを読むため」「今夜の家計簿を合わせるため」というあまりにも世俗的でくだらない理由(ギャグ)を盾にして、絶望的な世界に抗い続ける。しかし、彼女の元に、統括局が放った最強の刺客たち――かつて歴史を彩った英雄や組織の戦闘思考(遺伝子)を組み込まれた「新選組」「織田信長」のサイボーグ執行官たちが次々と襲来する。科学の法則(物理・熱力学)の縛りの中で、血と肉が焦げる泥泥の心理戦・消耗戦の幕が上がる。
第1話:トカマクの揺り籠
2026/09/13 03:07
第2話:エントロピーの不条理
2026/09/14 00:00
第3話:ボイル=シャルルの鉄鎖
2026/09/15 00:00
第4話:脂質の相転移と、マヨネーズの悪夢
2026/09/16 00:00
第5話:厨房の熱対流、あるいは死線
2026/09/17 00:00
第6話:細胞壊死の限界値、あるいは消えた320円のチャーハン
2026/09/18 00:00
第7話:熱ベクトルの逆理、あるいは詠み人知らずの絶望
2026/09/19 00:00
第8話:カオスの熱力学、あるいは灰の記憶
2026/09/20 00:00
第9話:ローレンツの処刑台
2026/09/21 00:58
第10話:キュリーの天秤
2026/09/22 00:00
第11話:事象の地平面と落涙の質量
2026/09/23 00:00
第12話:量子跳躍の不確定性
2026/09/24 00:00
第13話:熱量の無駄遣いとコタツの引力
2026/09/25 00:00
第14話:情報の不均衡と崩れる日常
2026/09/29 00:00
第15話:マクスウェルの選別眼
2026/09/29 00:00
第16話:ランダウアーの逆襲
2026/09/29 00:00
第17話:熱核のゆりかご
2026/09/30 00:00
第18話:不条理の臨界点
2026/09/30 00:00
第19話:熱の死線と情報のゆりかご
2026/09/30 00:00
最終話:320円の幸福論
2026/09/30 00:00