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泥の龍は星を仰ぐ ~ヴァルナリア物語~

作者:月城 晶
最新エピソード掲載日:2026/11/01
魔法が当たり前の世界、ヴァルナリア。
魔力がない。それだけが特徴の、孤児院育ちの少年カイルがいた。
ルナフォールの町から、ゴミを捨てに来る沼。そのほとりに、泥底村がある。 大陸のどん詰まりで、その先には何もない。 住んでいるのは、何かに失敗して、何かから逃げてきた流れ者ばかり。 そしてなぜか、全員が酔っぱらいだった。
元王宮魔導士の爺さん。 片腕を落とされた元騎士。 歌わなくなった歌姫。 祈らない神父。
カイルは沼から拾った魔道具を直し、エレナが魔力を充填して売る。 それが孤児院の、たった一つの収入だった。
魔力を持たないカイルには、土を捏ね、物を組み、世界の理を解き明かす奇知の才があった。
魔法が使えないなら、構造で勝つ。
封じられた魔王、千年動かぬ龍、世界の境界の向こうで蠢く闇――。 魔力なき少年が、知恵と工夫を手に、千年の檻を穿ち、夜空の星を仰ぐ。
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