Heinvia Story

世界最大級のVRMMORPGを触れ込みとして発売されたゲーム「ハインヴィア・ストーリー」

入間　風吾（いりま　ふうご）は、ハインヴィアに心血を注ぎ、ゲーム内最強のギルドを取りまとめるリーダーとして君臨し続けた。

リリース開始から15年が経過し、28歳になった風吾はまだゲームをプレイし続けていた。
かつての仲間はすでに引退、あるいはコンバートをして取り残されてしまった今も。

しかし、育て上げたキャラを生かす機会ももうない、アクティブプレイヤーの数も限りなく少ない。
ハインヴィアはコンテンツとしては終わりの時期が近い、風吾は引退を決意する。

一世を風靡したギルド発祥の地にて、装備を脱ぎ捨てた彼にシステムメッセージが届く

『ゲームのクリア条件を満たしました。特典を受け取りニューゲームしますか?』

もともと引退するつもりだった彼に迷いはなく、前人未到の周回プレイに臨むのだが、待っていたのはハインヴィアの世界への転生だった。

これは、最強を誇ったプレイヤーの風吾が転生し、彼のゲーム内アバターのフィルとなりかつての知識と経験を持って、新たな冒険に踏み出す物語である。