↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Heinvia Story  作者: Frey
美しき問題児
PR
2/27

冒険譚をもう一度

急に目の前が真っ白になった。

ロードが入ったのだろうか?どこかへ飛ばされているような感覚だ。


数秒の後、白い視界を抜けた先には、さっきまで俺が立っていた丘の上に同じように立っていた。

唯一違うところは、突き立てた剣と防具一式が無くなっていることだ。

少し名残り惜しい気もしたが、今はそれよりも気になることがある。


「さて、クリア特典とやらを確認してみるか」


メニューを開くと、いくつかログが出ていたので1つ1つ確認していく


『クリア特典として、所持金を30%引き継ぎました。』


『クリア特典として、一部アイテムを引き継ぎインベントリが拡張されました。』


『クリア特典として、アビリティを獲得しました。獲得アビリティの種類はクリア時のキャラクターの状況により決定されます。』


「なるほどね、2週目はより快適にプレイできるようサービスが受けられると。

 武器・防具は一切引き継げていないが、消費アイテム系はけっこう引き継ぎアリか。」


インベントリを確認すると、武器・防具などの装備品タブには何一つ残っていなかったが

消耗品タブには回復系アイテムなど結構な種類のアイテムがクリア前の状態で残っていた。

それでも、上位魔導書や強力な使い切り武具などの序盤から使用して問題ありそうなものは消えている


「アビリティも獲得か。有用なものだといいけどな」


アビリティ欄を開いて確認すると、3つのアビリティを取得していた。


【踏破者の心得】

得られる経験値・装備熟練度が通常より上昇します。

ステータス値・装備熟練度が上昇する際に、プラスの補正がかかります。


【鑑識眼】

敵・味方問わず目視した対象の情報を得ることが可能になります。

素材・アイテムの場合は目視、もしくは名称を知ることができた時点で情報を得ることが可能です。


【アジテーター】

自身がパーティーリーダーの状態にあるとき、全能力値が50%上昇します。

また、自身の能力値の30%をそれぞれのパーティーメンバーの能力に加算します。



なんだこりゃ

正直、クリア特典というくらいだから普通じゃないアビリティだと期待はしていたが、ぶっ壊れているにもほどがある。


鑑識眼は、このゲームを熟知している俺には必要ないかもしれないが、踏破者の心得とアジテーターはヤバすぎる。


序盤のしんどい時期とマルチプレイの時に大活躍してくれること間違いなしの効果だ。


さらに、メールボックスに通知が来ている。

ボックスを開き、「おめでとうございます」とタイトルが書かれたメールを開いた。


『ゲームクリアおめでとうございます。

 ハインヴィア・ストーリー初のクリア者となったあなたへは、

現実の世界からの転生という形でハインヴィアの世界への旅立ちをプレゼント致します。

レベルは1からでステータスも初期値からとなりますが、冒険に役立つ特典をささやかながらお送りさせていただきました。

都市や村、大陸の作りはゲームと同様ですが、この世界の住人達は意思のないNPCとは異なり心があり、決まったイベントもございません。

すべてはあなたが取る行動、築き上げる関係次第で変わり、1つの現実として作用します。

唐突なご案内で混乱されるかもしれませんが、あなたが新しい人生を謳歌できることを心よりお望み申し上げます。

それでは、あなただけの”Heinvia story”をお楽しみください。』


「は?現実の世界からの転生?」


意味が分からん。いや、意味は分かる。

俺だって映画やアニメは見るし、小説も結構読む方だからこそこんな展開は知っている。

いわゆる異世界転生ってやつか。



「ははっ、マジかよ。まさか俺自身がそうなるとはな」


スタータスや持ち物を参照するメニューバーは視界の中に映すことが出来るが、“ログアウト”の文字はない。


「今はこっちがリアルな世界だってのに、メニュー画面は開けるのか」


ゲームのような要素は残っているが、目に映る風景、吹き抜ける風の音、木々と葉っぱの匂いがVRでは再現できないレベルで感じられ、感覚的にここが1つの現実であることを俺は感じ取ることが出来た。


「異世界転生かぁ、うまいことやれるかなぁ」


 葛藤はあるが、それ以上に楽しみでもある。


「会社、明日から無断欠勤ってことになるのかなぁ…

 おやじもおふくろも、息子がいきなり失踪者はきついよなぁ」


 未練が無いわけではないが、それ以上にこの世界を歩いてみたい。

 

「まあでも、まだ帰れないと決まったわけでもないし、元の世界の時間がこっちとリンクしているとも限らないか」



ならば、俺だけの“Heinvia story”とやらをやってみようじゃないか


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。