↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Heinvia Story  作者: Frey
首都フィンデンスタイン
PR
26/27

一陣の風

「フィルちゃん、あなたは一体?」


「すまんがその問いには答えられない。隠すつもりはないが、正直ここからは俺も未知数だ。ジェイミーとジェレミーをしまっておとなしくしていてくれ。」


へたりこんだオレイヤが突然現れた俺に驚きながら尋ねてくるが、残念ながら本当に新たな力がどれほどのものなのか俺にも分からない。


だが、解放された能力はどれもが強力なものばかりだ。



【頂を往く来訪者】

(獲得する経験値と装備熟練度にボーナスが発生する)

(ステータス・装備適正に変動がある際にプラスの補正がかかる)

New 自身が習得している近接ジョブの熟練度に応じて【ウォーロード】ジョブ設定中の能力が向上する


【予見の慧眼】

(敵・味方問わずに目視した対象の詳細情報を知ることができる)

(素材・アイテムの場合は名称を把握するだけでも同様の効果を得られる)

New 自身・またはパーティーメンバーを対象とした攻撃(スキル含む)・魔法が発動される際、発動前に感知が可能となる

New 武具とアイテム制作の際の必要材料数が減少し、解体時の獲得素材アイテム量が増加する


【戦場に吹く陣風】

戦闘中、距離に関係なく任意の敵もしくは味方の近くへ瞬間的に移動が可能になる

屋内及び対象から25m以上離れている場合は使用できない。


ジョブアビリティ

【リレイトアーツ】

消費MPが増加するが、スキルをキャンセルしてスキルを発動することが可能になる

【マスターアームズ】

全ての武器種を装備可能となり、両手に武器が装備可能になる




先ほどまで交戦していた俺が目の前から消えて狼狽えていたルチェルトラが再び俺を見つけ、方向と共に駆け寄ってくる。


「そんなに怒らなくても、こっちからまた行ってやるよ。」


再びルチェルトラの眼前に移動し、剣を振り抜く。

大剣で受けようとしたルチェルトラを、大剣ごと胴体を両断する。


(ここまでSTRが上昇しているとは...)


自分の想像以上の攻撃力に内心驚きながら、ルード達の方へ目を配る。

まだレイニートーチャーの根子と格闘中のようだ。


固有スキルを使用してルード達の“上”に移動する。


【デッドフォール】

空中で使用可能。落下しつつ剣を突き立て攻撃する。着地時に攻撃判定のある衝撃波を発生させる。



執拗なレイニートーチャーの根をまとめて蹴散らし、ルードとルイーズの安全を確保する。


「さすがだね、フィル。僕たちがこの間みた君の実力は、まだまだその一端に過ぎなかったという事か。」


「別に出し惜しみしていた訳じゃない。今のこの状況は俺も予想外だ。とにかくオレイヤのカバーに回ってくれ。」


ルードにオレイヤを頼み、根子が伸びてきていた方向へ駆け出す。

進行を防ぐように再び樹木の根が壁を作り妨害してくるが、関係ない。


【クリーブダッシュ】

攻撃判定を纏いながら前進する。


【ラウンドスラッシュ】

自身の周囲一定範囲へ斬撃攻撃を行う。


【蜿蜒蓮花】

高速で蛇行しながら、すれ違う対象へ斬撃攻撃を行う。



「4体もいたのか、根の数が多い訳だ。」


パラディン、アサルトナイト、剣聖のスキルを連続で使用してレイニートーチャーを仕留める。

装備変更にクールタイムがないおかげで、別ジョブの物であってもスキルからスキルへ繋げることが出来る。

MP消費は増えるが、それを差し引いても素晴らしい技能だ。



「まだ隠し玉を持っているなんて、生意気な!」


フード野郎の苛立つ声に合わせて、無数のモンスターが再び押し寄せてくる。


「悪いが、隠し玉はまだあるぞ」


インベントリから装備を1つ取り出す。

エクストラジョブを開放した場合、専用武具が手に入る。もちろんそれは【ウォーロード】も例外ではない。


“潰滅斧槍グラーシーザ”

光沢のある黒色に染まり、槍の形状に蝙蝠の羽を逆にしたような刃部分がついた、俗にいうグレイブにあたる武器のようだ。



そして、今のところただ1つだけ使用することができる“ウォーロードの攻撃スキル”を使用すべく、グラーシーザを両手に握り占める。



“ジョブスキル【ディボーション】を獲得しました”

武具を1つしか装備していない場合、攻撃力が大幅に上昇する



「どのくらい威力が出るか分からんからな、覚悟しろよ?」



押し寄せるモンスターの波の方へ片足を上げて大地を踏み抜く。

地面を這う衝撃波が飛び、触れたモンスターは1メートルほど宙へ打ち上げられる。


踏み抜いた足を軸足にして、渾身の力でグラーシーザを横薙ぎに振るう。


【戦皇・灰燼閃】

震脚を行い攻撃範囲の対象を打ち上げた後、渾身の一撃を行う。



数十体のモンスター達は一様に両断され、次に地面に着く時にはその命も尽きていることになった。


「なんていう威力...」


後方でオレイヤ達が絶句しているのが分かる。


(あぁ...俺自身この攻撃倍率にはびっくりだ。)



攻撃スキルには、大別すると「面攻撃スキル」と「点攻撃スキル」の2種類がある。

勘違いされやすいが、点攻撃スキルを複数の敵に当てることが出来ないわけではない。

あくまで、攻撃範囲が単体向けというだけで、命中さえすればしっかり全員にダメージは入る。


しかし、その場合は最終計算ダメージが命中した対象の数で除算する値になってしまう。


面攻撃スキルに関しては、命中した対象の数に関係なく等倍のダメージを与えることができるが、そもそもの攻撃倍率が点攻撃スキルに比べて低く設定されている。



それを踏まえると、さきほどの攻撃が面攻撃でありながら強モンスターの集団を一刀のもとに両断する威力があったのには理由がある。


(なるほど、そうゆう能力か)



“潰滅斧槍グラーシーザ”

【ウォーロード】専用装備。範囲攻撃スキルの威力が上昇する。攻撃対象が複数の時に威力が分散するスキルを使用しても、威力が減衰しない。


(“滅し潰す”の名にふさわしい物騒な能力だな)



「一体何をしたの?あれだけのモンスターを一撃で...」


モンスターの群れが消し飛んだことにより、大きいフードの人物がはっきりと視界に入る。

先ほどの一撃がわずかに届いていたようで、左手と肩口を負傷していた。


「少し本気で槍を振ってみたんだが、気に入ってもらえたかな?」


そう言った直後、逆手にグラーシーザを持ち替え背の後ろで構える。

直後、高速で小さいフードの人物が俺の背後に現れ、ダガーのような小剣で上段切りを仕掛けてきた。


だが、すでにグラーシーザの柄の部分を斬撃の軌道に置いてあるため、武器同士がぶつかり合い奇襲は防がれる。


「っ!!」


「気配を消すのが上手だな。だが、すまないがそれも効かないんだ。」



続けて、小さいフードの人物は、並みのハンターなら目で追うこともできない程のスピードで縦横無尽に駆け回りながら斬撃を仕掛けてきた。


(こいつ、結構強いな...)


ダメージを与えることよりも、自分に攻撃が仕掛けられたときに確実に反応と回避が行える距離と体勢を崩さないことに重点を置いて攻撃してきている。


強力なスピードアタッカーの特徴だ。


まぁ、おそらく俺に致命打を与える必要がない理由は、別にもあるんだろうが。



「フィル!“ワイバーン”だっ!」


空を飛ぶ2足の翼竜、ワイバーンが飛来した。

ハインヴィアでも例に漏れずドラゴン系のモンスターはかなり強力な部類だ。


ワイバーンは竜種の中でも下級だが、それでも竜の一族のため通常ボス扱いクラスのモンスターである。


刃物を通さない強固な竜麟、堅牢な鎧を容易く噛み砕く牙、重戦車のような巨体で行う飛行能力、どこを取っても強力な要素ばかりだ。



「今の内に退くよ!ワイバーンまで出しちまったから、また戦力を補充だ!」


大きいフードの声を聴いて、小さいフードが俺から距離を取り離れる。

2人が合流すると、空間認識阻害の魔法を発動させつつ森の奥へと消えていった。


ワイバーンが上空で停滞し、ブレス攻撃を撃つモーションを取る。

口元が赤熱し、炎のエネルギーがみるみる蓄積されていくのが分かる。


「フィル!避けないと!」


「問題ないさ。」



『ドォォオン!!』


小さな軌跡がワイバーンの頭を貫き、蓄積した熱エネルギーの爆発と共にワイバーンを撃墜した。



「お帰り、規制は楽しかったかい?」


「おかげさまでね。でも、こっちが賑やかそうだったからすぐ帰ってきちゃったわ。少し見ないうちに、随分とかっこよくなったわね。」



【GD389 アーマーピアシング】 通称 “ブレイク”

硬芯部に固い金属を、外側を軽い素材で被覆することで着弾時に弾体の崩壊が起こりづらく、跳弾しにくいように設計されたこの弾丸は、堅固な装甲を貫き破壊する。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。