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婚約破棄された毒薬令嬢は、辺境で静かに研究したい〜色恋沙汰はもうこりごりな筈なのにワケアリ同僚(実は王弟殿下)の執着が重くなってきました。私は今日も植物の観察で忙しいんです

最新エピソード掲載日:2026/08/24
「恋なんて後回し。私、毒草と生きるので」――拗らせ令嬢の本気謎解き。

男爵令嬢ミリィア・ヴィスコンティは、婚約破棄を言い渡されても涙一つ流さなかった。それどころか「これでやっと研究に打ち込める」と、内心では歓喜していた。幼い頃、両親を原因不明の毒で亡くして以来、毒物と薬草に没頭してきた彼女にとって、政略結婚の相手がいなくなったことは、災難どころか僥倖でしかなかったのだ。

辺境の薬草園フェリカ薬草研究院への赴任は、ミリィアにとって理想的な隠居生活の始まりだった。だが道中、故障した荷馬車で出会った飄々とした青年、アッシュ・レテとの縁が、彼女の静かな研究生活を、思わぬ方向へ動かしていく。

実はアッシュの正体は、政治から距離を置く王弟アシュレイ。彼もまた、幼い頃に母を何者かの手で失い、その真相を独り追い続けていた。同業者として気安く言葉を交わすうち、ミリィアの毒物への深い知識と、見たものを忘れない異能が、王妃の原因不明の体調不良、そして二人それぞれの過去に眠る、古い陰謀の真相へと、静かに手を伸ばしていく。

事件を追ううちにミリィアが見せる、飾らない知性と、揺るがない生き方。それはやがて、隣に立つ者の心を、静かに動かしていく――。そして「色恋沙汰はもうこりごり」なはずのミリィアの心情にも静かな変化が。

毒草の香る温室から始まる、拗らせ知性派令嬢の、恋よりも本気の謎解き奇譚。

※10話以降はカクヨム版ほぼ同時投稿です
※カクヨム版とタイトルが違います
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