幼い精霊使いは大人になるのをあきらめない

　学校を抜け出していた守下芹奈（12歳）は、放課後、自転車で中学校へ戻る途中、横断歩道で交通事故にあって死んでしまった。

その事故死に風の精霊シルフが関わっていたことで、冥府に行かずに、運命の女神が住んでいる、運命の糸工場へ行くことに。

そこにいたのは、囚われた空色の瞳を持つ風の精霊だった……。
風の大精霊は罰として芹奈と風の精霊シルフが【命の契約】を結ぶように命ずる。

芹奈とシルフが【命の契約】をすると、いきなり下級精霊から中級精霊に昇格した。

『なあ、俺に名前をつけてくれないか？』

芹奈がシルフにシルフリードと名付けたことにより【名付けの契約】が発動。魂と精神が繋がり、気持ちがだんだん同化する羽目に！！

のちに芹奈の前世が氷の大精霊の血縁者と分かり、急遽、氷の大精霊の子孫へ転生することになる。

――それから3年後

転生先のミッシュウィーゲル村でのんびり過ごすセレーナ・クレメント（守下芹奈）
そんな平穏な日常が、いきなり終わりを告げる。
ひょんなことで彼女に『悪魔退治の天命』が下されたのだ。
3歳児のセリーナだが、中身は前世の魂のまま転生し、精神年齢は15歳。

彼女は、悩みながらも大好きな家族のために悪魔と戦うことを選択する。

前世のトラウマと戦いながらも、シルフリードと共に気持ちを共有し、互いに孤独を乗り越えていく……。

『お前は特別で必要な存在だからな……』

――水の精霊も加わり、凶悪な悪魔と対峙していく。

『本当は今すぐ逃げたいよ！　でも、大好きな人たちのために、やらないといけないことから、逃げないって決めたんだ！！！』

幼い精霊使いセレーナは、凶悪な悪魔と、どこまで戦えるのか。

見た目は3歳児、中身は15歳の少女。心の傷を持ちながらも、精霊使いとして、成長していく物語。