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心の声がだだ漏れのモブ令嬢、推したちに全部筒抜けなんて知らない~どうせ17歳で死ぬので~

作者:なち
最新エピソード掲載日:2026/10/18
15歳の誕生日、ろうそくを吹き消した瞬間に思い出した。 ここは前世で遊び尽くした乙女ゲームの世界。そしてわたしは、公式ファンブックの家系図に「17歳で病没」と一行だけ載っている、名前しかないモブ令嬢だった。

どうせ17歳で死ぬなら、残りの時間は推しを拝んで生きよう。 4年ぶりに戻った侯爵家で、リーゼはにこりともしない令嬢の顔を保ったまま、頭の中では推したちに全力で歓声を上げる。

――その心の声が、家族全員にだだ漏れだとも知らずに。

(お兄様、今日も顔面国宝)(お父様、眉間のしわまで渋い) 聞こえてしまった家族は、ある約束を交わす。 ――決して、聞こえていると悟らせない。口では答えず、黙って行動で示す、と。

けれど、ゲームの知識で家族や推しを救っていくリーゼは、自分のことだけは数に入れない。 (愛されてるのは知ってる。でも、わたしは頭数に入れなくていいの)

やがて舞いこんだ縁談の相手は、兄の親友の公爵家嫡男。長い髪だけが残念だった推しは、見合いの席に、ばっさり切った短い髪で現れた。 「わたくしの体のことでご迷惑をおかけするまでの、期間限定の婚約で構いませんわ」 (どうせ17歳で死ぬし。ちょうどいい長さよね) ――その声も、彼には全部聞こえている。期間限定のつもりなのは、彼女だけだった。

婚約者として移り住んだ北の城は、推ししかいない義実家だった。

全部知っていたはずの娘が、たった一人の「知らない人」を知ろうとして、自分を家族の数に入れるまでの、勘違いと本音のだだ漏れコメディ。

※ハッピーエンドです。 ※旧題「心の声がだだ漏れのモブ令嬢、期間限定の婚約者なのに溺愛されてるなんて知らない~どうせ17歳で死ぬので~」
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