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姉の身代わりで嫁いだ私を、旦那様は「誰にも返さない」と言いました

作者:星舟能空
最終エピソード掲載日:2026/09/14
「夫婦らしいことは慎んで。相手は私の婚約者なのだから」
姉の衣装を直し、姉の名前で辺境へ嫁いだミラ。病気の花婿が快復すれば、花嫁の席も姉へ返す。それが家族の決めた役目だった。
ところが、重病のはずの花婿は、馬車の窓枠を引き剥がして彼女を救出。どう見ても、たいへん丈夫である。
「俺はルーカス。ヴァレリウスは兄だ」
「私はミラです。セレーネは姉です」
花婿まで、身代わりだった。
秘密を分け合った夜、彼が結婚したいと言ったのは、姉に似ているからでも、都合のよい花嫁だからでもなかった。
「君の続きが聞きたいんだ」
本当の名前で呼び合い、好きなパンを半分に分け、下手な踊りも二人で覚える。誰かの代わりだった二人が、互いの隣を欲しくなっていく。
やがて、その幸せを知った姉と兄が砦へ帰ってくる。今になって、花嫁の席も、砦の実績も取り戻したいらしい。
けれど、姉の前で私の手を取った夫は、一度も迷わなかった。
「誰にも返さない。俺が一緒に暮らしたいのは、この人です」
借りた衣装と名前なら、お返しします。
この人に選ばれた妻の席は、誰にも譲りません。
姉妹格差から始まる、身代わり夫婦の共犯新婚生活。成人男女一組、全37話完結の異世界恋愛。ハッピーエンドです。
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